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クエリ検索: "松任総合運動公園"
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  • *塩本 祥子, 蘇馬 隆一郎, 古矢 泰子, 荒木 茂, 片田 圭一, 三輪 梅夫
    理学療法学Supplement
    2004年 2003 巻 468
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/04/23
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに】有酸素運動がインスリン抵抗性の改善に有効であることは周知の事実であり,歩行は手軽で導入しやすいその代表的運動である。石川県では平成14年より糖尿病ウォークラリーを開催しており,ボランティアとして理学療法士も参加し運動療法の効果と方法を説明・実施して啓発活動を行っている。今回,平成15年10月5日に開催されたウォークラリーにて,その運動量が血糖値・血圧に与える影響を看護師の協力のもと測定し,比較検討する機会を得たので報告する。
    【対象及び大会概要】対象は糖尿病ウォークラリーに参加し,調査に同意を得た89名(男性40名,女性49名)・年齢60.9±10.9歳(27歳~79歳)とした。なお参加者は事前に主治医の許可を得て参加していた。コースは全長2.3Km高低差10mで,平均コースタイムは53分であった。天候は晴れ,湿度60%,気温16.7°C(12~21°C)であった。
    【方法】血糖値・血圧の測定は看護師によりウォークラリー前後に行われ,測定機器として血糖値はグルテストエース(三和科学社製),血圧は水銀血圧計を用いた。運動前後の血糖値・血圧のデータを比較検討し,平均値の差の検定にはt検定を使用し,危険率5%未満を有意な差とした。
    【結果】運動前の血糖値は平均162.9±62.7mg/dlであり,運動後の血糖値は平均128.5mg/dl±47.3mg/dlと有意に減少していた。血圧については運動前の血圧測定で48例(53.9%)が高血圧(以下高血圧群)を示した。その内訳は軽症高血圧が34例(70.8%),中等症高血圧13例(20.1%),重症高血圧1例(2.1%)であった。高血圧群の運動前平均血圧は収縮期血圧が155.2±11.2mmHg,運動後は143.3±18.6mmHgと有意に減少していた(P<0.01)。運動前拡張期血圧は83.4±9.9mmHg,運動後は79.2±10.1mmHgと有意に減少していた(P<0.05)。運動前非高血圧者(以下非高血圧群)の運動前平均血圧は収縮期血圧が123.4±10.6mmHg,運動後は123.7±18.2mmHgであり,運動前拡張期血圧は75.3±10.1mmHg,運動後は72.7±11.2mmHgといずれも有意な差は認められなかった。高血圧群,非高血圧群の年齢に有意な差は認められなかった。また,運動後血圧が10mmHg以上上昇した症例が15例(16.8%)あり,そのうち5例が高血圧群であった。
    【考察】ウォークラリー前後で血糖値・血圧を測定した結果,高血圧の合併例が48例(53.9%)に認められた。平均値では高血圧群,非高血圧群とも血圧の上昇はみられず今回のウォークラリーの運動強度は適切であったと考えられる。しかし運動後血圧上昇がみられた例もあり,安全な運動を行なうためには参加者個々の病態を把握し,より適切な運動強度を検討していく必要があると考えられた。また,今後高血圧群・非高血圧群での病歴・薬物療法・運動の日常性などを調査し,検討する必要があると考える。
  • *片田 圭一, 大浦 渉, 浅利 香, 谷口 尚美, 吉本 真樹, 上坂 裕充, 吉村 育恵, 内山 伸治, 三輪 梅夫, 塩本 祥子, 蘇馬 隆一郎, 古矢 泰子, 荒木 茂
    理学療法学Supplement
    2004年 2003 巻 467
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/04/23
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】平成14年より石川県糖尿病ウォークラリーが開催され、理学療法士も実行委員や専門職ボランティアとして企画運営に協力している。ウォークラリーは、糖尿病の基本療法である運動療法を説明し実践する機会と考え、正しい運動方法と継続実施に向けた啓発活動を行っている。今回、ウォークラリーでの運動量が血糖値にどのような影響を与えるかを確認し参加者に伝えると共にコース設定の安全性を確認するために、前後の血糖値および血圧測定をボランティア看護師の協力を得て実施し、測定値を比較検討した。
    【大会およびコース概要】平成15年10月5日、9:30から準備体操の後、
    松任総合運動公園
    内の約2.3km(高低差約10m)のコースで実施された。天候は、晴れ、気温16.5°C、湿度60%、風速2.4m/sで、参加者は石川県内の糖尿病患者96名であった。
    【方法】ウォークラリーに参加し、血糖・血圧測定調査の同意を得た糖尿病患者89名(男性40名、女性49名)、年齢は60.9±10.9歳(27から79歳)を対象とした。血糖値の測定は、看護師が準備運動前とゴール直後に自己血糖測定器グルテストエース(三和科学社製)を使用し耳介または指先より採血し測定した。同時に水銀血圧計を使用して血圧測定を行った。運動前後の血糖値・血圧データを比較検討し、平均値の差の検定にはt検定を使用し危険率5%未満を有意な差とした。
    【結果】ウォークラリーの平均コースタイムは53分で、運動前後の血糖値は運動前162.9±62.7mg/dl、運動後128.5±47.3mg/dl、であり有意な減少を示し、平均34.4±15.3mg/dlの減少であった。運動後に血糖値が改善した症例は66例(74.1%)で平均57.9±39.2mg/dlの減少、運動後に悪化した症例は23例(25.9%)で平均33.0±42.7mg/dlの増加であった。運動前後で血糖値が改善した群と悪化した群での平均年齢には有意な差はなかった。血圧は、収縮期血圧が運動前後で141.0±18.9mmHgから134.3±20.1mmHg、拡張期血圧が79.7±10.8mmHgから76.2±11.1mmHgに変化したがいずれも有意な差ではなかった。また、運動後に血圧が10mmHg以上上昇した症例が15例(16.9%)であり、変化なし若しくは下降した症例74例(83.1%)との平均年齢には有意な差がなかった。
    【考察】運動前後の平均血糖値は有意に改善しておりかつ、運動前後での血圧変動に有意な差がないことから、今回設定したウォークラリーコースは安全で血糖改善効果があるものと思われた。しかし、参加者の年齢層や病態が多様であるため血糖値や血圧が悪化する場合もあり、専門職ボランティアとして参加者の変化を的確に把握し、安全の確保に努める必要性が示唆された。今後、血糖値や血圧が悪化した症例の協力を得て原因を追求するための調査を実施していきたい。
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