プロジェクトにおいて見積りはそのプロジェクトの成功を左右するものであり,その見積りコストの範囲でプロジェクトを成功裏に遂行するのがプロジェクトマネジャー(以下PM)の業務である.PM自身のワークロードは見積り時に算出され,見積りコストの一部となる.PM自身のワークロード見積りは,プロジェクトの期間,規模,作業内容などから経験に基づき見積もることが多い.中小規模のプロジェクトでは大規模なITプロジェクトと異なり,複数プロジェクトを並行して担当する場合がありPMのワークロードの見積りが正確でない場合,同時に担当している他のプロジェクトにまで影響を及ぼす可能性がある.本論文では,中小規模のサービス・プロジェクトの実績値を用いて,プロジェクトマネジャーのワークロード適正値を,プロジェクト見積り時点で存在するデータにより定量的に導く手法を提案する.その算出手法により見積り時点で正確なPMのワークロードを算出することが可能となる.
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