前報に引き続き主として加硫したBR, SBR及びIR (カーボンブラック配合並びに無配合) を200℃~340℃のホットプレスで加熱し, その特性の変化を測定し, 前報の未加硫のものと比較した結果である.
BRとSBRは, 未加硫, 加硫及びカーボンブラックの存否にかかわらず, 温度が高くなるにつれ硬化し, 膨潤率は減少し, 比重は増加し, 架橋が進行するが, IRでは未加硫, 加硫いずれも250℃付近から軟化分解する.前二者の合成ゴムの硬さや膨潤率の変化は250℃から300℃の間で著しくかつBRの変化がSBRの変化より大きい.
他方, 赤外分析の結果は, 前報同様シス-1, 4がトランス-1, 4に転位後不飽和の消失を示すが, 転位は未加硫ゴムの場合より少ない.いずれにしてもオートクレーブ中で加熱して軟化した結果との相関性はまだ得られていない.
これら特に加硫BRの高温長時間加熱試料はりん片状に壊れやすいので, 屈曲試験を行ったところBRのチッピングに相関するような結果が得られた.
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