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クエリ検索: "樋口尚文"
7件中 1-7の結果を表示しています
  • 横濱 雄二
    昭和文学研究
    2019年 79 巻 30-41
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 長谷部安春の作品群を例に
    鳩飼 未緒
    映像学
    2018年 100 巻 92-111
    発行日: 2018/07/25
    公開日: 2019/03/05
    ジャーナル フリー

    【要旨】

     日活が成人映画のロマンポルノの製作・配給に転じた1971 年は、その戦後史における大きな転換点をなす。しかしながら、ロマンポルノ以前と以後の日活の間には連続性も見出すことができる。ロマンポルノの配給・興行形態は全盛期とほぼ同じであり、それを支える撮影所での製作の体制も引き継がれたものであった。日本映画全体の基盤としての撮影所システムが瓦解していくなか、1988年まで存続したロマンポルノは撮影所システムの延命策として機能したのである。本稿は、ニュー・アクションの担い手であり、1971年以降にはロマンポルノでも活躍した監督長谷部安春に着目する。具体的には、長谷部のロマンポルノ監督作9 本を取り上げ、長谷部のイメージを利用し観客にアピールしようとした日活側の戦略の変遷と、ロマンポルノという未知の映画の形態に挑戦し、適応していった長谷部の試行錯誤の過程とその限界について論じる。9本の映画は、売り手の日活、作り手の長谷部と、買い手として映画を受容する観客の思惑が絡み合った結果として生まれた。その経緯と、それぞれの映画のテクストに見出されるニュー・アクションとの連続性との関係を検討していき、最終的には、長谷部の9本のロマンポルノと長谷部の存在が、ロマンポルノによって撮影所システムを長らえさせていた日活にとって何を意味したのかが明らかになるはずである。

  • *溝渕 久美子
    日本映画学会例会報告集
    2020年 9 巻
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/17
    会議録・要旨集 オープンアクセス
  • —— 文化大革命直後の中国大陸における日本推理映画の〈翻訳〉について ——
    孫 軍悦
    日本文学
    2012年 61 巻 2 号 37-47
    発行日: 2012年
    公開日: 2017/09/28
    ジャーナル フリー

    一九七〇年代末から八〇年代初めにかけて、中国大陸でブームを巻き起こした日本の社会派推理小説とそれを原作とする映画は、「法」にかかわる文学として位置づけられた。実際〈翻訳〉された中国語版の映画にも「法」がはっきりと刻み込まれていた。本論は、『人間の証明』と『砂の器』を中心に、日本語版の小説から中国語版の映画に至るまでの転換過程を辿り、特殊な歴史的状況のなかで日本の社会派推理小説を原作とする映画が如何なる機能を果たしていたかを考察する。

  • 『壁の中の秘事』・『現代好色伝 テロルの季節』における「密室」
    今井 瞳良
    映画研究
    2019年 14 巻 50-70
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/04/09
    ジャーナル オープンアクセス
    本稿は、団地を舞台とした『壁の中の秘事』(1965年)と『現代好色伝 テロルの季節』(1969年)の分析を通して、若松孝二の「密室」の機能を明らかにすることを目的とする。若松の「密室」は、松田政男が中心となって提唱された「風景論」において、「風景(=権力)」への抵抗として重要な地位を与えられてきた。「風景論」における「密室」は、外側の「風景」に相対する「個人=性」のアレゴリーであり、「密室」と「風景」は切り離されている。しかし、若松の団地はメディアによって外側と接続されており、「風景論」の「密室」とは異なる空間であった。『壁の中の秘事』では、「密室」を出た浪人生・ 誠による殺人がメディアを介して「密室」に回帰することで、メディアの回路を提示し、『現代好色伝』は「密室」を出た後のテロを不可視化することで、メディアの回路が切断されている。若松の団地は、 脱「密室」の空間であり、メディアが日常生活に侵入している環境自体を問い直す「政治性」を持っていたのである。
  • 『妖怪ウォッチ』を事例に
    野口光一
    アニメーション研究
    2017年 19 巻 1 号 31-44
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/10/25
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    2000年以降、アニメーション作品の人気1は『ポケットモンスター』、『ドラえもん』、『名探偵コナン』などの作品に固定化していた。しかし、ゲーム主導のコンテンツである『妖怪ウォッチ』がTVアニメーション化され、2014年1月から放映されると、ゲーム、映画、漫画、玩具などを連携させたメディアミックスを一挙に進めることで、人気コンテンツの仲間入りを果たした。  日本のコンテンツ産業における「メディアミックス」については、マーク・スタインバーグらの研究によって国内外に周知されているところだが、本稿では、『妖怪ウォッチ』を取り上げて、近年の進化に注目する。日本のメディアミックスは、アメリカのトランスメディア・ストーリーテリングとは異なり、キャラクター中心のフランチャイズであることは指摘され、議論されている。本稿では、レベルファイブによる『妖怪ウォッチ』のメディアミックスはこれを踏襲しつつも、近年のメディア変革を受けた1970年代半ば以降の角川春樹によるメディアミックスのアップデート・バージョンであると提案する。同じゲーム主導の『ポケットモンスター』と比較し、また角川春樹の戦略との類縁性も再確認しつつ、『妖怪ウォッチ』における新たなメディアミックスの展開を、ハードウェア、ソフトウェア、そして市場面から分析し、考察する。
  • ―オーラル・ヒストリーと資料からの考察―
    大絵 晃世
    アート・ドキュメンテーション研究
    2019年 26 巻 36-55
    発行日: 2019/05/31
    公開日: 2020/06/16
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     東京・中央区銀座に、「三原橋地下街」という建築・地下空間が存在した。堀川に架かる「三原橋」という橋の下にできたこの地下街は、老朽化により閉鎖が決定し、2014年に外観の取り壊し工事が開始された。大正の震災復興、戦後の瓦礫処理・区画整理といった、銀座の街の変容とともに三原橋は様々に形を変え、人々に利用されてきた。本稿は、三原橋地下街に関係する資料と筆者が収集したオーラル・ヒストリーを中心に、同地下街の歴史性と、都市における文化的な役割・特徴を明らかにすることを目的とする。インタビューの分類・分析を行いながら、今は形なき地下街を都市の変遷と共に捉え直してみたい。

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