平成11年版『高等学校学習指導要領理科編』に新しく設置された科目「理科総合A」の趣旨を達成するためには,どのようなカリキュラムを構想すればよいのであろうか。この問題意識のもと,同科目の単元「物質の変化と自然環境」を構想し,STSアプローチを導入した教材を開発し,授業で実践し,その評価を試みると共に,開発した教材の妥当性の検討も試みた。本単元の学習を通して,STSアプローチによる理科学習によって獲得された科学的知識が,生徒の生活と関連付けられて理解されただけではなく,STSのねらいの一つである,地球の自然環境理解に繋がった。併せて,開発した教材の妥当性も検証された。
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