沖縄県立中部病院
の卒後研修は, 1967年よりハワイ大学卒後研修プログラムとして米国の教授陣の参加により開始され, 38年が経過した. 離島や中核病院での即戦力となる医師の養成が目標であった. 24時間オープンの救命救急センターにおける救急症例の診断治療を中心にした, 屋根瓦方式と呼ばれる上級医の指導の下に, 初期研修医が最前線で診療にあたる, チーム医療を基本とした卒後研修システムである. Common Diseaseを中心としたPrimary Careの臨床を実践するSuper Rotation方式で, 全研修期間を通じて多くの救急疾患に暴露することで臨床経験を深め, 実力ある臨床医を育成してきた. 外国から招聘した講師による英語による教育, ハワイ大学での研修, 24時間オープンの図書室やインターネットによる文献検索により, グローバルスタンダードな医療を実践し, 生涯研修のモチベーションを維持し, 医師相互のPeer Reviewによる偏らない医療を提供する医師の育成を目指している.
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