アーカイブ(公文書等)の長期保存管理についての社会的関心が高まっている。アーカイブやドキュメントの定義は, コンピュータ用語と伝統的文書館用語の2種類が存在する。この2種類の定義を確認した上で, 日本の行政体の文書にかかわる法令と記録管理システムを考察する。さらに, 実務担当部門と公文書館における文書(記録)のライフサイクルの流れと各段階の考え方を文書管理規程とともに考察する。記録管理と文書保存の枠組全体について責任者となるべきアーキビストの養成研修プログラムの概観を加え, 最後に日本の記録管理システム改善のため記録管理院の設置等のアイデアを提示する。
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