特集:Quality by Design 医薬品製造と品質保証の進化
特集にあたって:過去の医薬品の品質保証は出荷試験のみに頼ったものであったが,適正な品質を有する製品を恒常的に供給可能な製造工程を設計することで品質を管理・保証するQuality by Design(QbD)と呼ばれる手法へと転換してきた.ICHにおいて関連する各ガイドライン(Qカルテット)が整備される中,その転換は加速し,現在では多くの製薬企業がQbDによる製剤開発と品質保証に積極的に取り組んでいる.本特集号では,QbDの詳説をはじめとし,原薬,製剤,バイオ医薬品における実践例に加え,連続生産や分析法などの視点からもQbDについて幅広く取り上げ,本分野の第一線で活躍されている先生方に最新の情報を交えながら解説頂いた.
表紙の説明:1年ぶり2回目の表紙への登場となる日本薬学会マスコットキャラクター「長井博士」と「ドリン君」.ご両名には,Quality by Designに基づく製品開発の流れと,その中で用いるツールである実験計画法とデザインスペースについて解説頂いている.更なる活躍の場を模索している彼らを応援すると共に,今後の活躍に注目していきたい.
抄録全体を表示