症例は59歳,男性。平成14年11月より脊髄損傷に対してカルバマゼピンを処方された。その約1ヵ月後より発熱と全身に紫斑を伴う紅斑が出現し,軽快しないため当科に入院した。入院時の血液検査では好酸球増多を伴う白血球増多,軽度の肝機能障害が認められた。プレドニゾロン30mg/日の投与開始により,皮疹は軽快し,検査所見は正常化した。また経過中血清HHV-6抗体価の上昇を認めた。皮疹軽快後に施行したパッチテストと薬剤によるリンパ球刺激試験では,テグレトール
®で陽性であった。このリンパ球の培養上清中のサイトカイン検索では,テグレトール
®の添加によってIFN-γ,IL-5の産生増加を認めたが,IL-4はほとんど変化がなかった。
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