本稿では、中国人にとって「本物の中国料理」が食べられる街として位置づけられる池袋に再度焦点をあて、池袋チャイナタウンにおける中国料理店の変化を整理した。新型コロナ感染症(covid19)の影響で外食産業が営業自粛などで減益、廃業を余儀なくされるなど大きな影響を受けたにもかかわらず、池袋における中国料理店の数は増えている。池袋西口(北)の「本物の中国料理(店)」が磨かれながら「観光資源」のひとつとして、多くの人に認知され、コロナをきっかけに、海外に自由に行くことができない日本人が、本物の中国料理を求めるために訪ねる訪問先として既存の横浜中華街ではなく、新たな目的地として選択するようにもなることを期待したい。
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