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クエリ検索: "猫又駅"
1件中 1-1の結果を表示しています
  • 柏木 健司, 山崎 裕治, 髙田 隼人
    哺乳類科学
    2021年 61 巻 2 号 249-260
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/08/26
    ジャーナル フリー

    富山県東部黒部峡谷の黒部峡谷鉄道(約20.1 km;宇奈月駅-欅平駅)沿いに並走する冬期歩道(幅1 m強,高さ1.8–2.1 m前後の人工トンネル)内の糞塊について,それらの分布と形状を記載するとともに,5糞塊中の糞粒のDNA分析を実施した.その結果,糞塊の排泄種はニホンカモシカCapricornis crispusであることを確認した.カモシカの糞塊は,黒部峡谷鉄道沿いのうち柳橋駅-仏石間の約1 kmの区間で,冬期歩道の両側に点在していた.糞塊の多くは10–30 cm程度の広がりを持ち,少なくとも100–200個の紡錘形の糞粒で構成され,それぞれの糞粒は密着していた.カモシカは2019年晩春から晩秋にかけて,冬期歩道内にその出入口から50–370 mの地点まで入りこみ,少なくとも冬期歩道内を100–740 mを移動した.冬期歩道は人工洞窟に区分される地下空間であるものの,完全な暗黒の空間を伴わないため,カモシカは冬期歩道に入りこみ長距離を移動できた.なお,現時点でカモシカが冬期歩道に入りこんだ理由は不明である.

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