本研究では,ウィズコロナ時代における「三密回避」を追い風に,バスの分散乗車を行うことで車内密度緩和と旅行時間短縮が可能になるかを探った.そして,運営会社が一社であり体系的なデータが入手可能であること,若い学生から行動変容への協力を得やすいことから,筑波大学キャンパスバスを対象とした.第一に,バスプローブデータを活用し,筑波大学キャンパスにおける団子運転の発生状況を明らかにした.第二に,バス運行を再現したシミュレーションを行い,分散乗車によって車内密度緩和と旅行時間短縮を両立できることを明らかにした.
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