大型シンチカメラは直径38.7cmのNaI結晶を有するAnger型カメラである。使用開始以来1年9か月間に1, 200症例のシンチグラフィが行なわれ, これにより臨床的得失が明らかにされた。ファントム実験の結果では, 有効検出直径は34cmであり, これは一般に使用している標準型カメラより約70%広いことを意味する。また, 解像力はコリメータより5および10cm距離において6.3mmのバーを解像し, 標準型に劣らなかった。感度の均一性については, 不規則な不均一像が認められ調整が必要であった。臨床利用の結果では, 肺, 肝, 骨, 腎のシンチグラムについては大型カメラの有利性が示されたが, 脳, 脳槽ではかえって不利であった。
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