出発原料を1,100~1,300℃にて大気雰囲気中で溶融した後に自然冷却して、Ca(La1-xDyx)B7O13(x = 0.01~0.30)、MII(La0.94Dy0.06)B7O13(MII:Mg、Ca、Sr、Ba)、Ca(REIII0.94Dy0.06)B7O13(REIII:La、Gd、Y)、Ca(La0.94Dy0.06)ByO13(y = 3~7)組成のガラスを作製した。すべてのガラスにおいて、励起波長351 nmにて483 nm(4F9/2 → 6H15/2)と574 nm(4F9/2 → 6H13/2)に蛍光ピークが観測された。Ca(La1-xDyx)B7O13ガラスの483 nmと574 nmの蛍光ピーク強度共に、x = 0.01~0.06ではDy量が増えるに従い強くなった。一方、x = 0.06以上では低下し、濃度消光が確認できた。x = 0.06の色度座標は、(0.295, 0.346)であった。MII(La0.94Dy0.06)B7O13ガラスでは、Mgの蛍光強度がCa、Sr、Baに較べて僅かに強かった。また、Ca(La0.94Dy0.06)ByO13ガラスでは、y = 3~6の蛍光強度がy = 7に較べて僅かに強かった。Dy3+の周りの対称性の低さが影響していると考えられる。
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