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の救急医療体制は現在その豊富な医療資源に支えられて比較的良好に状態に保たれている. その中核を担ってきたのが昭和40年に設立された「
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救急病院協会」である. 昭和39年に全国で救急告示制度が始まり,
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内で告示を受けた23の外科系民間医療機関が協会を設立した. 以来, 協会は
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の救急医療体制の整備を図るとともに, 会員やそのスタッフの教育研修に力を注いできた.
しかし近年の医療費抑制政策は民間中小病院の疲弊を招き, 2次救急の中核を担ってきた医療機関が救急の現場から遠ざかり, 救急医療の崩壊の危機を招いている.
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でも初期 (1次) ・2次・3次のすみ分けによる救急医療体制の維持に危うさがみえてきた. 様々な課題がある中で, 今後も継続可能な良好な救急医療体制を維持するには, 2次医療機関の再活性化が必須であり, 救急病院協会運営の今後の鍵となっている.
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