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クエリ検索: "私の青おに"
4件中 1-4の結果を表示しています
  • ―NHK地域ドラマが再生産する地域ステレオタイプ―
    熊谷 滋子
    ことば
    2017年 38 巻 11-28
    発行日: 2017/12/31
    公開日: 2018/01/12
    ジャーナル フリー

    方言ブーム、方言尊重とうたわれている今日、日本語社会は依然として標準語を基本とし、方言を周縁に位置づける社会であることを、東北と関西を舞台としたテレビドラマから検証する。ドラマでは、東北は東京と対極に位置する田舎であり、自然あふれる童話の世界として描かれる。東北方言は若い女性、知的な男性には合わないイメージが反映され、より強く周縁化されている。一方、関西は東京を意識しない、国際的な都市のイメージを押し出し、「お笑い」や「けんか」が活発に展開される場として描かれる。関西方言は基本的に登場人物全員が使用できるため、それほど周縁化されていないように思われる。が、あらたまった場面や外国語の翻訳では標準語が用いられるため、ソフトに周縁化されている。田中(2016)が実施した方言イメージの調査結果、「東北=素朴、温かい」「大阪=おもしろい、怖い」にぴったりなドラマとなっている。メディアは、このようなイメージを再生産している。

  • ―東北が舞台になるとヒロインは共通語を話す―
    熊谷 滋子
    ことば
    2021年 42 巻 3-20
    発行日: 2021/12/31
    公開日: 2021/12/31
    ジャーナル フリー

    東北方言が田舎イメージで表象され続けていることを2021年に放送されたNHKドラマから検証する。NHK連続テレビ小説は、舞台となる地域の方言を主人公が使う傾向がある。しかし、東北を舞台にすると、主人公や主要な役には共通語か「薄い」方言程度でにごし、地元の年配男女、林業・漁業従事者に東北方言を使わせる。後者に「田舎イメージ」をもたせるためである。また、使用する東北方言は濁音化とその他のわずかな特徴に単純化され、ステレオタイプ化されている。さらに、大阪を舞台にするドラマではほぼ全員が大阪方言を使用するため、大阪方言非母語話者の俳優は努力してマスターしようとするのに対し、東北方言の場合は主人公や主要な役はあまり方言を使用しなくてもよいといったことから、方言への意気込みにも方言の格差がある。多様性を唱える2000年代でもこの状況である。

  • ―なぜ静岡方言は使用されにくいのか?―
    熊谷 滋子
    ことば
    2019年 40 巻 18-35
    発行日: 2019/12/31
    公開日: 2019/12/31
    ジャーナル フリー

    方言がフィクションで利用されることはよくあるが、具体的な作品をみてみると、今でも標準語や「女ことば」が中心に用いられ、さらに方言使用にも序列があることが分かる。東北、関西、そして静岡を舞台とする地域ドラマと内田康夫の旅情ミステリー作品を対象に、方言がいかに表象されているのか調査した結果、関西方言は主要な役を含め、出身者でなくとも用いることもあるほど肯定的に描かれている。一方、東北方言は田舎のイメージを引き出すために端役中心に用いられる程度で、静岡方言にいたってはさらに限定的で、全く使用されないことが多い。静岡という地域のイメージがそれほど田舎性を帯びていないのに、具体的な静岡方言が田舎のイメージをもっているため、使用が制限されていると思われる。方言は地域アピールとして有効な場合に限り使用されることが分かった。このようにして、フィクションでの使用・不使用を通して方言イメージが再生産されていく。

  • 「地域発ドラマ」の変遷
    本道 礼奈
    放送研究と調査
    2023年 73 巻 7 号 80-83
    発行日: 2023/07/01
    公開日: 2023/07/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
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