公立図書館は地域の知の拠点として地域との関わりの深い公共文化施設であると考えられる。2011年3月11日の東日本大震災により,今後の建築の在り方について様々な議論が行われており,これらの議論は地域の公共建築物の在り方や考え方に大きな変化を与えている。そこで公立図書館を設計する建築家の設計論の中から地域との関わりの深い主題の具体化を抽出し,それらを領域毎に分類・整理した。これらから,公立図書館を設計する建築家の地域に関する表現の広がりを示し,今後の公立図書館の在り方や建築家の地域に考える地域性の一端を明らかにすることを目的としている。
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