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  • ―表面筋電図を用いた嚥下機能の時系列解析―
    内田 学, 櫻澤 朋美, 加藤 宗規, 林 大二郎
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 P3-A-1124
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】脊髄小脳変性症は,進行性の小脳失調に加えて痙性麻痺やジストニアなどの多系統変性を呈す。構音および嚥下障害は必発で,誤嚥性肺炎,窒息をきたすことがあり生命予後に大きな影響を与える。我々は,脊髄小脳変性症の嚥下では時系列的に呼吸機能の低下に伴う嚥下の機能制限について報告してきた。今回は,反復嚥下を実施し,嚥下関連筋が時系列的に生じる機能変化について検討した。【方法】対象は,誤嚥を呈す脊髄小脳変性症で,日々の摂食には増粘剤や刻み食などの何らかの補助的手段をを要す9名(平均年齢67.3±4.1歳,平均体重57.9±2.4kg,平均身長161.4±4.6cm,ICARS:12点~35点)とした。コントロール群は,過去に基礎疾患を有さず,日常生活が自立して行えている健常高齢者10名(平均年齢65.1±5.6歳,平均体重59.2±3.6kg,平均身長164.1±5.4cm)とした。方法は,反復嚥下課題での嚥下機能を検討するために,嚥下関連筋として代表的に扱われている顎二腹筋と
    胸骨舌骨筋
    を被験筋とした表面筋電図学解析(surface Electromyogram:以下sEMG)を実施した。測定条件は,modified water swallow testに準じて体幹,頸部を中間位に保持させた状態で3mlの冷水を10秒間隔で10回行う反復嚥下課題とした。表面筋電図の測定項目は,筋の量的評価としての積分筋電図(以下,IEMG)解析と,筋の質的評価としてのウェーブレット変換を用いた動的周波数解析を各被験筋に実施した。嚥下に要した時間としてsEMGの原波形を時定数0.1秒で整流積分し,記録期間中で活動振幅が最小となる時点の値を基線とし,最大値と基線から半値を求めその半値と整流積分波形の二交点間の時間を嚥下時間とした。測定値は,嚥下試験で発生するRMSを,測定前に予備試験として同条件で実施したRMSで除し,1回目と10回目の%RMSを算出した。さらに,RMSと同じ区間のデータについて,連続Wavelet変換(マザー関数:Gabor)を用いて時間・周波数解析を行い,平均周波数(mean power frequency:MPF)を算出した。統計学的手法として,被験筋の活動を示す%RMSと嚥下時間,MPFの1回目と10回目の各項目の差について対応のあるt検定を行い,群内比較を実施した。【結果】%RMSは,脊髄小脳変性症で顎二腹筋の1回目が95.5±8.3%RMS,10回目が83.1±13.2%RMS,
    胸骨舌骨筋
    の1回目が93.5±10.3%RMS,10回目は74.3±15.2%RMSであり両被験筋とも10回目は有意に低値を示した。健常高齢者では顎二腹筋の1回目が98.1±6.2%RMS,10回目が93.3±8.9%RMS,
    胸骨舌骨筋
    の1回目が97.5±6.8%RMS,10回目は95.8±7.2%RMSであり両被験筋とも差を認めなかった。嚥下時間は,脊髄小脳変性症で顎二腹筋の1回目が1.1±0.4秒,10回目が1.9±0.4秒,
    胸骨舌骨筋
    の1回目が1.2±0.4秒,10回目は2.1±0.5秒であり両被験筋とも10回目は有意に高値を示した。健常高齢者では顎二腹筋の1回目が0.8±0.2秒,10回目が0.9±0.3秒,
    胸骨舌骨筋
    の1回目が1.0±0.3秒,10回目は1.1±0.2秒であり両被験筋とも差を認めなかった。MPFは,脊髄小脳変性症で顎二腹筋の1回目が98.5±14.5Hz,10回目が78.8±16.2Hz,
    胸骨舌骨筋
    の1回目が89.3±9.1Hz,10回目は74.1±12.8Hzであり両被験筋とも10回目は有意に低値を示した。健常高齢者では顎二腹筋の1回目が142.5±8.5Hz,10回目が139.4±9.6Hz,
    胸骨舌骨筋
    の1回目が131.4±9.7Hz,10回目は127.1±7.9Hzであり両被験筋とも差を認めなかった。【考察】脊髄小脳変性症の嚥下機能は反復嚥下課題により制限されていた。%RMSでは顎二腹筋,
    胸骨舌骨筋
    ともに10回目には活動が減少した。嚥下時間は同様に10回目に延長していることから%RMSの減少に伴い嚥下に関与する協調作用が制限されたものと推察された。MPFでは45Hz以下はTypeI線維を反映し,81Hz以上はTypeII繊維の運動単位の活動状況を示すと言われている。本研究の結果からは脊髄小脳変性症の10回目にはTypeII繊維からTypeI繊維への移行が生じており疲労の影響を示していた。反復嚥下により疲労が生じることで%RMSの低下や嚥下時間の延長が生じ,嚥下機能が徐々に低下するものと考えられた。今回は受動的条件での測定とした。多くは運動失調を伴っている事から能動的な摂食条件での評価が必要である。【理学療法学研究としての意義】脊髄小脳変性症の嚥下機能の評価では,RSSTやMWSTのような短時間の検査では特異的にみられる時系列的異常が判別しにくいものであると考えている。本研究の結果により,時系列的に評価を実施する事の重要性と,嚥下関連筋に起こっている疲労に対する今後の理学療法介入の必要性が考えられた。
  • 閔 惠貞, 高橋 誠, 西澤 典子, 西澤 伸志, 伊福部 達, 犬山 征夫
    医用電子と生体工学
    1994年 32 巻 4 号 297-305
    発行日: 1994/12/10
    公開日: 2011/10/14
    ジャーナル フリー
    We are developing an electrolarynx of implant type controlled by the EMG of the sternohyoid muscle. In this paper, first of all, we researched the possibility that speech functions such as pitch frequency and voiced and unvoiced sounds can be voluntarily controlled by the EMG of the sternohyoid muscle. In addition, we developed an electrolarynx controlled by the EMG of the sternohyoid muscle, and examined the properties of the electrolarynx. For this purpose, we performed three experiments to test the physical properties of the EMG of the sternohyoid muscle assuming the following conditions. First, the on/off control of the vibrator of the electrolarynx is synchronized with the activity of the sternohyoid EMG. Second, the higher pitch frequency of the electrolarynx is produced according to the lower amplitude of the sternohyoid EMG, and vice versa. Third, the period of firing or not firing of the sternohyoid EMG corresponds to the period of voiced sound or unvoiced sound of the electrolarynx. As a result of the experiments, we found that the on/off of the vibrator, the pitch frequency and the voiced/unvoiced sounds of the electrolarynx can be controlled by using the sternohyoid muscle. Then, we performed the same three experiments using the developed electrolarynx. We found that the electrolarynx controls the on/off of the vibrator and the pitch frequency and may control the voiced/unvoiced sounds. This study may aid the development of an implant type electrolarynx in the future.
  • 中央獸醫會雑誌
    1920年 33 巻 12 号 721-226
    発行日: 1920年
    公開日: 2008/10/24
    ジャーナル フリー
  • ―安全なポジショニングの提案に向けて―
    西北 健治, 井尻 朋人, 鈴木 俊明
    日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌
    2021年 25 巻 3 号 222-228
    発行日: 2021/12/31
    公開日: 2022/05/11
    ジャーナル フリー

    【目的】本研究は,体幹傾斜角度と頸部の角度を変化させたリクライニング車椅子姿勢と嚥下困難感との関係を明らかにすること,また顎舌骨筋と

    胸骨舌骨筋
    の座位姿勢の筋活動量と嚥下困難感との関係を明らかにすることを目的とした.

    【方法】対象は健常成人10名とした.課題は ① 姿勢保持の筋活動の測定,② 9パターンの姿勢での嚥下動作,③ 各姿勢での嚥下困難感の回答とした.座位姿勢は頸部屈曲20°,中間位,伸展20°の3 パターンと体幹傾斜80°,70°,60°の3 パターンを組み合わせた9 パターンを設定した.嚥下困難感は安静座位(頸部中間位,体幹鉛直位,股関節,膝関節共に屈曲90°,足底は床面接地)での嚥下を基準として,10 が最も飲み込みやすいとした0~10 で回答させた.筋活動の測定は顎舌骨筋と

    胸骨舌骨筋
    とした.

    【結果】頸部屈曲20°,中間位,伸展20°いずれにおいても,体幹傾斜60°が80°より有意に嚥下困難感の値が低値であった.そして,体幹傾斜60°かつ頸部伸展20°は他の肢位と比べ嚥下困難感の値が最も低値であった.またリクライニング車椅子座位姿勢時の顎舌骨筋,

    胸骨舌骨筋
    の姿勢時筋電図積分値相対値と嚥下困難感に有意な負の相関を認めた.顎舌骨筋はr =-0.50,
    胸骨舌骨筋
    r =-0.54 であった.

    【結論】体幹傾斜60°かつ頸部伸展20°は,他の肢位と比べ嚥下困難感の値は低値であり,その要因として,姿勢保持時に顎舌骨筋と

    胸骨舌骨筋
    の筋活動の大きさが関係すると考えられた.嚥下困難感を生じさせないためには,顎舌骨筋と
    胸骨舌骨筋
    の筋活動が少ないポジショニングを検討することも一つの指標になると考えられた.

  • 摂食条件間での嚥下活動の解析
    内田 学, 加藤 宗規, 桜澤 朋美
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0349
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】脊髄小脳変性症(以下,SCD)は常染色体優性遺伝の異常と捉えられ,進行性の小脳失調に加えて痙性麻痺やジストニアなどの他系統変性を示す。構音,嚥下障害の頻度は高く誤嚥性肺炎,窒息をきたす事が多く生命予後に大きな影響を与える。有病率は10万人あたり約18人程度と報告されており治療方針が未解明である事から現在でも増加傾向を示す神経難病の一つである。SCD患者は舌,四肢,体幹に運動失調を認め,主要な障害として振戦,測定異常などの機能障害を有している。このように,運動器官として姿勢に影響を与える状態で箸や皿などの操作を行うことは円滑な食事自己摂取を抑制する大きな因子となっている。また,嚥下機能としての制限にもつながっており多くの患者が誤嚥性肺炎を発症させているものと考えられる。本研究では食事摂取時の姿勢の影響と上肢操作の因子が嚥下関連筋の作用に与える影響について検討する事を目的とする。【方法】対象は,脊髄小脳変性症患者12名(男性5名,女性7名)でありICARSは9点から35点で,全員が舌,上下肢,体幹に運動失調を有していながらも現在でも食事を自己摂取する者とした。平均年齢53.2±5.8歳,平均身長164.1±4.4cm,平均体重54.8±3.5kgであった。測定は,受動的食事と能動的食事の2条件を測定した。受動的食事は,1随意的に安定性のある正中位を保持した姿勢,2正中位から体幹失調により逸脱した不良姿勢,3ヘッドレストにて支持した座位姿勢の3条件とした。能動的食事は1クッションなどで正中位を保持させた座位姿勢と,2体幹と上肢に失調を認める不安定座位の2条件とした。全ての条件で嚥下時の筋活動を表面筋電図にて記録し積分値を算出し,20嚥下の平均値をその条件での測定値とした。被検筋は,嚥下の作用を最も反映すると言われている顎二腹筋,
    胸骨舌骨筋
    とした。また,頭頸部の姿勢保持筋の作用として胸鎖乳突筋も測定した。嚥下活動は摂取する量により変動するため,試料は増粘剤にて粘性を増した水分5ccに統制した。受動的食事は介助にて摂食させ,能動的食事は自己摂食とした。【倫理的配慮,説明と同意】研究に際して東京医療学院大学倫理審査委員会の承認を得ており(13-07H),対象者に対しては書面にて研究の趣旨などの説明を行い,同意を得た者に対して測定を実施した。【結果】嚥下時筋活動の積分値として,受動的食事では,正中位,不良姿勢,ヘッドレスト支持の順に顎二腹筋で0.36±0.09mV,0.22±0.06mV,0.34±0.04mV,
    胸骨舌骨筋
    で0.07±0.02mV,0.03±0.01mV,0.06±0.03mV1,胸鎖乳突筋で0.24±0.07mV,0.52±0.13mV,0.18±0.03mVであり,全ての群間で不良姿勢での筋積分値は有意な差を認めた(p<0.05)。能動的食事では正中位座位,不安定座位の順に顎二腹筋で0.29±0.11mV,0.12±0.03mV,
    胸骨舌骨筋
    で0.14±0.06mV,0.07±0.02mV,胸鎖乳骨筋で0.22±0.05mV,0.55±0.19mVであり,不良姿勢は全ての群間で差を認めた(p<0.05)。【考察】SCDにおける嚥下機能は,上肢の操作性と頭頸部の安定性や姿勢の影響により変容する事が示唆された。SCDの摂食動作に多く見られる頸部の過屈曲姿勢は,上肢や体幹の不安定性を補わせる為の代償手段である。運動失調を背景とした機能異常は食事場面において上肢での円滑な箸やスプーンの操作を困難にし,頸部を過剰に屈曲させる事でスプーンや皿に口腔を近づけるという手段で摂食を遂行する。この過屈曲姿勢は,本来嚥下機能として関与しなければならない顎二腹筋や
    胸骨舌骨筋
    の活動が姿勢を保持する為の固定筋として作用する運動に変化しているものと推察される。この顎二腹筋と
    胸骨舌骨筋
    の姿勢代償作用は結果的に嚥下機能としての活動を抑制していることになるものと考えられた。受動的に摂食を行う際にも安定性のある姿勢での摂食が嚥下活動には有利であると考えられ,不安定な姿勢では嚥下関連筋が姿勢保持筋として作用するため嚥下としては機能障害が発生する傾向が示された。【理学療法学研究としての意義】SCDの運動失調に対する直接的な嚥下機能改善のための理学療法は,即時的な効果が得られにくく,進行性であるがゆえに誤嚥に対する介入も積極的には行われていない現状である。今回の結果は,SCDの誤嚥発生に関するメカニズムとして若干の見解が得られた。環境設定を考慮する事でも誤嚥を抑制できる可能性が考えられる。我々,理学療法士が運動の特性として把握する運動失調や姿勢調節障害などの視点を食事場面に向けるだけでも誤嚥発生率を抑制できる可能性があり,今後,継続的に研究を進めていく事が必要であるものと考えられた。
  • 英國獸醫雜誌一九二六年十一月號
    廣江 巖
    中央獸醫會雑誌
    1927年 40 巻 7 号 691-699
    発行日: 1927/07/20
    公開日: 2008/10/24
    ジャーナル フリー
  • 武久 政嗣, 三好 孝典, 橋口 修二, 野崎 園子
    医療
    2008年 62 巻 12 号 689-692
    発行日: 2008/12/20
    公開日: 2011/10/07
    ジャーナル フリー
    呼吸障害と嚥下障害を併発する症例に対し気管切開の際に舌骨下筋群の切断を追加した結果, 唾液誤嚥が軽快する可能性が示唆された. 舌骨下筋群の切断は嚥下機能改善手術の補助的手術として他の方法に併用される場合が多いが, 単独施行の場合は手術侵襲が少ない利点がある. 今回の検討では舌骨下筋群の切断が単独でも唾液誤嚥に対し有効であると思われた. 以上より本術式は, 嚥下困難をきたしかつ気管切開の必要な症例における唾液誤嚥の軽減に有効と考えられた.
  • 忠重 悦次, 和田 雅史, 長谷川 真紀子, 高橋 剛男
    昭和医学会雑誌
    1990年 50 巻 5 号 499-506
    発行日: 1990/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    舌骨筋群の機能を比較解剖学的に明らかにするために, ラット4頭 (雄2, 雌2) から得られた舌骨筋群の各筋の筋線維をLDH染色によって分別し, 筋腹横断面の筋線維数および3筋線維型の比率と太さを比較検討した.結果は次の通りである.1.筋腹横断面積はラット舌骨筋群の中では顎二腹筋前腹と
    胸骨舌骨筋
    が他よりも大であったが, 下肢筋および体幹筋に比べて著しく少で, 性差は認められなかった.2.1mm2中の筋線維数は肩甲舌骨筋は最も少ない部類に属したが, 舌骨上筋群と甲状舌骨筋は比較した下肢筋および体幹筋よりも多かった.3.断面の筋線維総数は顎二塵筋前腹が最も多く, 比較した筋中最少の胸骨乳突筋に匹敵した.4.3筋線維型の比率は白筋線維が最も多い筋は顎二腹筋後腹,
    胸骨舌骨筋
    および肩甲舌骨筋, 赤筋線維が最も多い筋は顎舌骨筋のみで, その他は中間筋線維優位であった.5.3筋線維型の太さは舌骨筋群では常に白筋線維, 中間筋線維, 赤筋線維の順に大で, 下肢筋や体幹筋に比べて白筋線維は著しく小で, 性差がみられなかった.また, 一般に各筋線維型とも
    胸骨舌骨筋
    と肩甲舌骨筋が大であったが, 赤筋線維では胸骨甲状筋も大で下顎横筋は常に最も小であった.以上のことから, 検査したラット舌骨筋群の筋線維は一般に白筋系で, 顎舌骨筋のみは赤筋的な要素が多く, 太さは下肢, 体幹の筋よりも著しく小であった.カニクイザルに比べて弱く, 特に舌骨の固定に与る筋ではその傾向が著しく, 系統発生的な運動姿勢の変化の差が舌骨筋群にも現われていると考えられた.
  • 国武 博道
    日本耳鼻咽喉科学会会報
    1971年 74 巻 7 号 1155-1188
    発行日: 1971/07/20
    公開日: 2010/12/22
    ジャーナル フリー
    (目的): 従来, 内喉頭筋に関しては呼吸, 嚥下, 発声等についての作動様式が詳細に検討されているが, 外喉頭筋に関しては呼吸, 嚥下, 発声等における一連の詳細な研究はごく少なく, また, 数多くの筋について行った研究は少ない. よって種々の動作および種々の発声 (歌唱) について筋電図学的に研究を行った.
    (研究方法): 双極有鈎線電極を声楽の訓練を受けたことのない正常男性6名において6つの外喉頭筋 (
    胸骨舌骨筋
    , 胸骨甲状筋, 甲状舌骨筋, 甲状咽頭筋, 輪状咽頭筋, 顎二腹筋前腹) に経皮的に挿入し, 筋放電を3チャンネル・データー・レコーダーおよびテープレコーダーにて磁気テープに記録し, ビジグラフにて描画し, 分析検討した.
    (結果): 外喉頭筋への電極挿入を確実に行う方法および確認法が得られた. また次の如き結論を得た.
    1. 開口, アクビでは
    胸骨舌骨筋
    , 胸骨甲状筋, 顎二腹筋前腹が関与し, アクビの深吸気時には甲状咽頭筋もわずかに影響を与える.
    2. 頸前傾には
    胸骨舌骨筋
    , 胸骨甲状筋, 甲状舌骨筋が関与する.
    3. 咳払いおよび咳嗽では, 咳払い音, 咳嗽音に先行して
    胸骨舌骨筋
    , 胸骨甲状筋が筋放電を呈し, 甲状咽頭筋, 輪状咽頭筋は両音と同時に筋放電を呈する.
    4. 嚥下においては図7の如く, 時間的に一定の関係を保って各筋が作動する. 輪状咽頭筋には常にinhibitionを認める.
    胸骨舌骨筋
    , 胸骨甲状筋は関与する場合としない場合がある.
    5. 声の強さの調節に関係の深い筋は,
    胸骨舌骨筋
    , 甲状舌骨筋, 顎二腹筋前腹である.
    6. 強弱両音を別々に発した場合とswelltoneではパターンが若干異なる.
    7. 声のピッチ調節に関係の深い筋は,
    胸骨舌骨筋
    , 胸骨甲状筋である.
    8. 声区に関係の深い筋は,
    胸骨舌骨筋
    , 甲状舌骨筋, 甲状咽頭筋, 顎二腹筋前腹である.
    9. 母音に関係の深い筋は,
    胸骨舌骨筋
    , 甲状舌骨筋, 顎二腹筋前腹である.
    外喉頭筋の放電パターンは個人差が少なからず認められる. このことは声の音色に微妙な変化を与えていることを示唆している.
  • 山田 博, 西島 彪
    九州歯科学会雑誌
    1957年 11 巻 2 号 187-188
    発行日: 1957/09/30
    公開日: 2017/12/23
    ジャーナル フリー
    Among abnormities of muscles of the neck, the one of m. omohyoideus seems to occur with more fyequency. Several reports of the abnormity are also available in our country. In the course of dissection practice in the year 1954 we have found one of the rarest abnormity of m. omohyoideus in one of 13 corpses examined (7.7%) The corpse was of a 49-year-old male in which m. omohyoideus and m. sternohyoideus in the right half of the body were normally situated, bnt in the lower belly of m. omohyoideus a small ligament made its appearance near the muscle origin. The ligament proceeded along lowere and inner side of the lower belly in upper and inner direction, gradually dissociating from the belly to unite with m. sternohyoideus at a small distance upper from the middle of its outer margin. The muscle fibers were indistinguishably mixed with the fibers of upper part of m. sternohyoideus, and proceeding upward they reached corpus ossis hyoidis. From these observation it seems reasonable that the muscle be named as m. omohyoideus accessorius. It may as well be mentioned that Mr. Yamada has already reported two case of m. omohyoideus accessorius from 125 corpses of Japanese infant and foetus examined by him.
  • 山田 博, 空閑 平治, 小住 啓一
    九州歯科学会雑誌
    1960年 14 巻 2 号 390-394
    発行日: 1960/06/30
    公開日: 2017/12/23
    ジャーナル フリー
    It seems a fairly frequent occurrence of abnormity with the muscle group of infrahyoideus, since there are numerous reports available to its effect. Reason of this frequency of abnormiti in the muscle group is generally explained by the fact that they are under the nervous control of ramus superior from the ansa cervicalis, being originated from the same embryonic anlage. During the course of the student's dissection practice conducted by The Department of Anatomy, Kyushu Dental College, there were found two corpses in which were disclosed abnormities in m. omohyoideus and m. sternothyreoideus. The findings were summarized as follows. In the first case, a bundle of muscle occurred at the origin of m. omohyoideus of right side and running collaterally with it a short distance, it soon took its own way by detaching itself from the main body of m. omohyoideus and attached itself to the outer region of m. sternohyoideus of right side. There a part of this muscle fibers was converted into tendon to end at the anterior surface of m. sternohyoideus while the rest of the fibers was mixed with the latter and proceeded further upward to be attached to os. hyoideus. This abnormal muscle was considered to be m. omohyoideus accessorius. On the same corpse, there was further noticed at the upper region of m. sternothyreoideus a membraneous tendon which connected the venters of the muscles of both sides. The second corpse was characterized by the presence of abnormity in m. sternothyreoideus. Here a small bundle of muscle branched off from the middle of left m. sternothyreoideus toward inner and upward direction and entered into the same muscle of opposite side to be fused with it completely. This means that mm. sternothyreoideus of both sides were brought in union by the small bundle of muscle fibers.
  • 佐藤 巌, 神津 正明, 恩田 聰, 猪口 清一郎
    昭和医学会雑誌
    1983年 43 巻 5 号 657-668
    発行日: 1983/10/28
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    ヒトの舌骨筋群の機能を形態学的に解析するために, 最大筋腹横断面における筋線維の数, 太さおよび密度を計測し, ヒトの他筋と比較検討した.材料はホルマリン・アルコール注入屍14体 (♂: 10, ♀: 4) から得られたもので, 組織標本はツェロイジン包埋, H・E染色によった.結果は次のごとくである.1.舌骨筋の筋腹の横断面積, 1mm2中の筋線維数, これらを元にした断面の筋線維総数, 筋線維の太さの平均値 (μ2) , および密度はいずれも手の筋のそれに最も近かった.
    2.以上の筋線維総数, 筋線維の太さおよび密度によって舌骨筋群を分類すると最もよく発達した顎二腹筋前腹とオトガイ舌骨筋, 中等度の顎舌骨筋, 甲状舌骨筋, および
    胸骨舌骨筋
    , これよりもやや劣る胸骨甲状筋と肩甲舌骨筋の上・下腹, 最も劣っていた茎突舌骨筋に分けることができた.
    3.以上のことから舌骨筋の筋線維構成は喉頭の挙上と前方移動に関与する筋ではよく発達し, 後方移動に関与する筋はやや劣り, 舌骨の固定維持のみに関与する筋ではさらに弱いと考えることができた.
    4.筋線維の太さの大小は必ずしも年齢とは一致しなかったが, 筋線維の太さの分布型から見て, 正規分布型が基本で, 筋線維の減少に伴って代償性の筋線維肥大を起こし, 低分布型となり最後にすべての筋線維が小さくなって急峻型を示すという退縮過程が考えられた.
  • 都築 裕
    ライフサポート
    2014年 26 巻 1 号 34
    発行日: 2014/03/31
    公開日: 2015/05/11
    ジャーナル フリー
  • 都築 裕, 西谷 光世, 金 主賢, 中林 美奈子, 坪内 奈津子, 林 一枝, 中島 一樹
    計測自動制御学会論文集
    2015年 51 巻 8 号 520-527
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/08/19
    ジャーナル フリー
    The number of residents in care facilities has increased with the increase in the number of elderly people in Japan. In the previous study, we reported that meal assistance was the most difficult service performed by the care staff. We also reported that swallowing detection using an accelerometer was easier than detection using EMG methods. In this study, we determined a suitable position of the accelerometer to detect a swallowing. The integrated acceleration (iAcc) value at the sternohyoid muscle was significantly larger than that at other positions. We developed a device that equipped an apron with an accelerometer. The device was evaluated, and the iAcc value during swallowing was significantly larger than that during rest in both the young and the elderly people.
  • 村上 守良, 三浦 敦彦, 南 幸夫
    九州歯科学会雑誌
    1967年 21 巻 2 号 113-119
    発行日: 1967/09/30
    公開日: 2017/12/23
    ジャーナル フリー
    During the dissction practice for students in 1966, the following three variations connecting with the muscles on the anterior neck were encountered. 1) No, 213 : age unknown, male. The present case shows an extre variation-muscle in the sternothyreoids, on each side. This variation-muscle would be one of the rarest variations. 2) No, 217 : age 60, male. This is one of the variation-muscle, M. cleidohyoideus, on the right side. 3) No, 229 : age 73, male. This variation is connected with the anterior belly of the digastric muscle, that was seen in the middle of portion between the right and left digastrics.
  • 三輪 洋靖, 持丸 正明, 野場 重都, 舛田 晋
    バイオメカニズム
    2014年 22 巻 49-58
    発行日: 2014年
    公開日: 2017/02/15
    ジャーナル フリー

    嚥下感覚は 「食」 を楽しむ要素の1つと考えられているが, 嚥下感覚は主観的要素が強く, 工学的検証は不十分であった. そこで, 本研究では嚥下音や筋活動計測から嚥下活動と嚥下感覚の関係をモデル化することを目的とした. 本稿では, 嚥下試料として炭酸水を用い, 炭酸強度を変化させながら, 嚥下中の嚥下音および筋電を計測することで, 炭酸強度と嚥下活動の関係を解析した. その結果, 炭酸強度によって, 嚥下音ハイパワー部面積, 嚥下音発生時間と筋電の活動時間に統計的有意差が確認された. さらに, 刺激強度, 嚥下方法, 嚥下感覚のモデル化を行い, 炭酸強度に対して嚥下感覚は上に凸の特性を持つことが示唆された.

  • 安岡 義人, 紫野 正人, 二宮 洋, 近松 一朗
    小児耳鼻咽喉科
    2016年 37 巻 3 号 268-273
    発行日: 2016年
    公開日: 2017/03/23
    ジャーナル フリー
     小児の反復する難治性嚥下性肺炎予防のための誤嚥防止術には種々の術式がある。喉頭気管分離術は気管食道吻合術と共に,小児の誤嚥防止術として最も広く普及し施行されている術式である。筆者らは気管を切断せず,気管前壁のU字気管弁を後方に折り曲げ気管後壁と側壁に縫合して気管閉鎖する喉頭気管分離術(気管弁法)を開発し施行している。
     気管弁法は低侵襲で簡便なため本人・家族が受け入れやすく,術後の管理が容易で気管孔が安定しているなどの利点がある。今回,気管弁法の術式の改良を行い,小児,成人,気管切開後にも適応を拡大し,喉頭気管瘻や気管腕頭動脈瘻のリスクも軽減させることのできる応用範囲の広い術式とした。さらに,誤嚥防止術の枠を超え,嚥下機能改善や,食道–喉頭シャントにより声帯発声が展望できる術式を目指している。
  • 塩田 清郷
    日本獣医師会雑誌
    1974年 27 巻 11 号 547-548
    発行日: 1974/11/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 村越 温子, 菊地 菊地, 道脇 幸博, 小池 卓二, 橋本 卓弥
    バイオフロンティア講演会講演論文集
    2015年 2015.26 巻 B209
    発行日: 2015/10/01
    公開日: 2017/06/19
    会議録・要旨集 フリー
  • 藤井 隆
    喉頭
    2017年 29 巻 2 号 52-56
    発行日: 2017/12/01
    公開日: 2018/06/08
    ジャーナル フリー

    The three most important concerns of patients with laryngeal cancer are achieving a cure, saving their voice, and ensuring their daily life without tracheal stoma. Vertical partial laryngectomy is not suitable as a primary option in the treatment of early glottis cancer due to postoperative hoarseness, although it is superior to other treatments in the local control rate. We herein report the utility of vertical partial laryngectomy as salvage surgery after radiation therapy. A total of 264 patients with early glottis cancer were treated in our institute from 2005 to 2014, including 178 cases of stage T1 and 86 T2. Of these, 234 patients were irradiated with or without chemotherapy. Vertical partial laryngectomy was performed in 29 patients and total laryngectomy in 1, due to having received radiation therapy in another hospitals previously. Local recurrence occurred in 31 patients who received radiation therapy, and 18 of them were treated with vertical partial laryngectomy. A total of 47 patients received vertical partial laryngectomy as salvage surgery. All except two patients survived with a functional larynx. The local control rate of partial laryngectomy as a salvage surgery was 95.7%.

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