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クエリ検索: "近藤郁美"
4件中 1-4の結果を表示しています
  • 山本 沙紀, 坂本 郁子, 古川 啓介, 栗田 貴子, 近藤 郁美, 井上 純爾, 佐野 佑樹, 岩田 晃
    理学療法学Supplement
    2017年 2016 巻 O-KS-06-5
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/04/24
    会議録・要旨集 フリー

    【はじめに,目的】

    高齢者にとって,筋パワーは筋力以上に,歩行速度や5回椅子立ち上がりテストなどの動作と関連が強いことが報告されている。また,この筋パワーに関して,低負荷条件での筋パワー(40%1RM)と高負荷条件での筋パワー(70%1RM)を比較した場合,立ち上がりなど負荷量の大きい動作に対しては高負荷条件での筋パワーが,歩行などの負荷量の小さな動作では低負荷条件での筋パワーがより関連が強いことが明らかにされている。

    また,近年,筋パワーの一要因である運動速度も着目されており,地域在住高齢者を対象とした先行研究で,下肢運動速度は膝伸展筋力以上に歩行速度にとって重要な要因であることが示されている。運動速度の測定は無負荷条件で出来るだけ速い動きを行っているため,運動速度においても,負荷量の大きい立ち上がりと比較し,負荷量の小さい歩行との関連が強い可能性がある。本研究は,その仮説を検証することを目的とした。

    【方法】

    介護老人保健施設に入所しており,8m以上の歩行が可能である高齢男女36名(年齢85.3±7.0歳)を対象とした。測定項目は,最速歩行速度,5回椅子立ち上がりテスト,下肢運動速度,膝伸展筋力とした。最速歩行速度は,8m歩行路の中央5mに要した時間を測定し,速度を算出した。5回椅子立ち上がりテストは,腕を胸の前で組んだ状態で出来るだけ速く5回立ち座りを繰り返し,それに要した時間を測定した。下肢運動速度は,先行研究に従い,ジャイロセンサーを用いて出来るだけ速く膝伸展を行い,その時の角速度を測定した。膝伸展筋力は90°屈曲位で,等尺性筋力を測定した。統計は,最速歩行速度,5回椅子立ち上がりテストと下肢運動速度,膝伸展筋力との関連を,ピアソンの相関係数を用いて解析した。有意水準はすべて5%未満とした。

    【結果】

    各項目の平均は,最速歩行速度0.79±0.29m/sec,5回椅子立ち上がり17.6±7.3秒,下肢運動速度272.4±79.1deg/sec,膝伸展筋力10.7±4.0kgであった。最速歩行速度は,下肢運動速度(r=0.41)と有意な相関が認められ,筋力とは認められなかった。一方,5回椅子立ち上がりテストは,膝伸展筋力(r=0.62)と有意な相関が認められ,下肢運動速度とは認められなかった。

    【結論】

    施設に入所している虚弱高齢者であっても,下肢運動速度と歩行速度との関連性が認められ,また,負荷量の大きい椅子立ち上がりテストと運動速度との間に有意な相関は認められなかった。本研究の結果,動作の負荷量によって,求められる能力が異なることが明らかとなった。このことから,立ち上がりなどの負荷量の大きい動作に対しては,高負荷条件での筋パワートレーニング,歩行などの負荷量の小さい動作には,無負荷での運動速度トレーニングが有効となる可能性がある。

  • 山本 沙紀, 伊藤 翼, 岡田 唯, 栗田 貴子, 近藤 郁美, 岩田 晃
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0796
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】高齢者において,筋パワーは筋力以上に歩行速度と関連があること示されており,非常に重要な指標である。筋パワーは,筋力と運動速度との積で算出される。そのため,近年,運動速度の重要性が指摘されおり,上肢,体幹,下肢それぞれの運動速度と歩行速度において関連があること,また,下肢や体幹に対して,運動速度トレーニングを行うことによって,従来の筋力トレーニングと同等またはそれ以上の歩行速度の改善が期待できることが先行研究によって明らかにされている。高齢者を対象とした研究では,運動速度と移動能力の関連や,運動速度トレーニングの効果まで明らかになっているのに対して,若年者においては,走行速度と筋パワーとの関連のみで,動作速度に着目した研究は実施されていない。そこで,本研究では,走行速度と下肢運動速度の関連性を明らかにすることを目的とする。【方法】対象は,下肢に整形外科的疾患のない,健常若年女性27名とした。対象者の基本属性は,年齢20.5±1.0歳,身長158.5±5.4cm,体重55.7±8.0kgであった。測定項目は,走行速度,下肢運動速度,等尺性筋力(膝関節伸展,屈曲,足関節底屈)とした。20m走行時の,前3mを加速区間,後ろ7mを減速区間とし,中10mに赤外線センサー付ストップウォッチ(DEGITIMER II,竹井機器工業株式会社)のセンサーを設置し,10mの走行時間を測定した。その後,測定時間から,走行速度を算出した。下肢運動速度は,Van Roieらの方法に従い,等速性筋力測定装置(Biodex System3,Biodex社製)を使用し,アームレバーの重量以外は無負荷で測定を行った。膝関節屈曲90°から屈曲20°の範囲を可能な限り速く伸展するように口頭指示し,角速度を測定した。膝関節伸展,屈曲筋力は,Ringsbergらの方法に従い,等速性筋力測定装置を使用し,伸展は膝関節90°,屈曲は45°で等尺性筋力を測定した。足関節底屈筋力は,真田らの方法に従い,股関節を90°屈曲させた長座位姿勢で,Hand-Held Dynamometer(μTas F-100,アニマ社製)(以下HHD)を使用し,足関節底背屈0度で,等尺性筋力を測定した。統計処理は,まず,走行速度,下肢運動速度,膝関節伸展,屈曲,足関節底屈筋力間の関係についてPearsonの相関係数を求めた。次に,多重共線性を考慮した上で,走行速度を従属変数,下肢運動速度,膝関節伸展筋力,膝関節屈曲筋力,足関節底屈筋力を独立変数とした重回帰分析を行った。全ての統計解析にはSPSS Ver. 21.0を用い,危険率5%未満を有意とした。【結果】走行速度の平均は5.0±0.5m/sec,下肢運動速度は407.2±32.1deg/sec,膝関節伸展筋力は139.2±30.3Nm,膝関節屈曲筋力は58.9±13.3Nm,足関節底屈筋力は56.5±15.3kgであった。走行速度とそれぞれの項目において,下肢運動速度(r=0.62),膝関節伸展筋力(r=0.42),膝関節屈曲筋力(r=0.37),足関節底屈筋力(r=0.47)で,すべて走行速度と有意な相関関係が認められた。走行速度を従属変数とした,重回帰分析の結果,下肢運動速度(adjustedβ=0.56)のみが有意な項目として選択され,自由度調整済み決定係数(R2)は0.37であった。【考察】下肢運動速度を含めたすべての項目において,走行速度と中等度の相関が認められ,また,重回帰分析によって,運動速度のみが選択されたことから,下肢の筋力以上に,運動速度が走行速度への寄与率が高いことが明らかとなった。高齢者を対象とする先行研究では,運動速度の重要性が示されており,さらに運動速度トレーニングの有効性も認められている。今回の結果から,筋力低下などの機能低下のない若年者においても,筋力以上に運動速度が移動能力に重要である可能性が示された。【理学療法学研究としての意義】若年者においても,筋力だけでなく,運動速度にも着目すべきであることを示唆した点。
  • 近藤 郁美, 栗田 貴子, 伊藤 翼, 岡田 唯, 山本 沙紀, 岩田 晃
    理学療法学Supplement
    2015年 2014 巻 O-0474
    発行日: 2015年
    公開日: 2015/04/30
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】高齢者にとって,移動能力は,転倒,ADL制限などと関連があり,非常に有用な指標であるが,Timed Up and Go testや椅子立ち上がりテストなどの移動能力を測定するテストは,それ自体に転倒リスクが伴う。近年,安全に実施可能な運動機能テストとしてSeated Side Tapping test(以下SST)が開発された。これは,座位で体幹の側方運動を反復するのに要した時間を測定するテストで,立ち上がり動作や歩行を必要としない。先行研究において,SSTは地域在住健常高齢者や施設入所の虚弱高齢者のどちらにおいても歩行速度やTUGとの関連があり,さらには転倒リスクと関係があることが示されている。しかし,SSTがなぜ歩行能力と関連しているのかは明らかにされていない。そこで,SSTと移動能力に共通する身体機能を検証することによって,なぜ両者に関連があるのかを明らかにすることを本研究の目的とする。なお,体幹筋など高負荷な測定項目を含むため,高齢者では実施困難であると判断し,本研究の対象を若年者とした。【方法】対象は若年健常女性27名とし,測定項目は,SST,走行速度,体幹伸展・屈曲筋力,膝関節伸展筋力,足関節底屈筋力,上肢運動速度,下肢運動速度とした。SSTは,対象者を背もたれのない座面高41cmの椅子に着座させ,両肩関節を90°外転した状態を開始肢位とした。目標物となるボタンスイッチを指尖から10cm遠方かつ72cm高の位置に設置し,可能な限り速く交互に10回叩く所要時間を測定した。走行は,赤外線センサー付ストップウォッチ(DEGITIMER II)を使用し,20mを走行させ,スタートラインから3m,13mの位置に赤外線センサーを設置し,センサー間10mに要する時間から,走行速度を算出した。体幹伸展筋力は,対象者に腹臥位で両上肢を後頭部で組ませ,両下肢は検査者が固定し,両肩甲棘を結ぶ線の中央部にHand-Held Dynamometer(μTas F-100)(以下HHD)を当て,等尺性筋力を測定した。体幹屈曲筋力は,体幹を60°屈曲させた長座位にて胸骨上で手関節を交差させ,手関節にHHDを当て,検査者が固定し,等尺性筋力を測定した。膝関節伸展筋力は,等速性筋力測定装置(BIODEX SYSTEM III)を用いて,膝関節90度屈曲位で等尺性筋力を測定した。足関節底屈筋力は,真田らの方法に従い,長座位で,HHDを当て,足関節底背屈0度で等尺性筋力を測定した。上肢運動速度は,先述の赤外線ストップウォッチを使用し,肩関節外転90度から素早く水平内転するよう指示し,30cm間に要した時間から,運動速度を算出した。下肢運動速度は,Roie EVらの方法に従い,等速性筋力測定装置を使用し,レバーアームの重量以外無負荷で行った。膝関節屈曲90°から屈曲20°の範囲を可能な限り速く伸展するように口頭指示し,膝伸展時の角速度を測定した。統計処理は,SST,走行速度,各身体機能項目との関連についてPearsonの相関係数を求めた。なお,有意水準は5%未満とし,10%未満を有意傾向とした。【結果】対象者の基本属性は,年齢20.5±1.0歳,身長158.5±5.4cm,体重55.7±8.0kgであった。SSTの平均は5.2±0.7秒,走行速度は5.0±0.5m/sec,体幹伸展筋力46.3±9.6kg,体幹屈曲筋力27.6±6.6kg,膝関節伸展筋力139.2±30.3Nm,足関節底屈筋力56.5±15.3kg,上肢運動速度6.8±1.3m/sec,下肢運動速度407.2±32.1deg/secであった。SSTと各項目間では,膝関節伸展筋力(r=-0.42),足関節底屈筋力(r=-0.43),上肢運動速度(r=-0.47)で有意な相関が認められた。有意傾向が認められたものは,体幹伸展筋力(r=-0.33),下肢運動速度(r=-0.36)であった。走行と各項目間で有意な相関が認められたものは,体幹伸展筋力(r=0.53),体幹屈曲筋力(r=0.58),膝関節伸展筋力(r=0.42),足関節底屈筋力(r=0.47),上肢運動速度(r=0.50),下肢運動速度(r=0.62)であった。【考察】SSTと走行速度,両者ともに相関が認められた項目は,体幹伸展筋力,下肢筋力,上肢運動速度,下肢運動速度であった。これらの共通項目により,SSTと移動能力との間に関連があると推察される。体幹,下肢筋力は動作の力源であり,姿勢保持や切り替え動作に必要であることから,走行とSSTどちらにも共通していることが考えられる。また,運動速度は,先行研究において,移動能力の重要な決定因子であるということが示されている。SSTも可能な限り素早く行う運動機能テストであることから,運動速度が走行とSSTで共通しているのではないかと考えられる。【理学療法学研究としての意義】座位で実施する運動機能テストと移動能力の共通性を明らかにした点
  • 芳野 恭士, 金高 隆, 古賀 邦正
    食品衛生学雑誌
    2015年 56 巻 4 号 144-150
    発行日: 2015/08/25
    公開日: 2015/09/03
    ジャーナル フリー
    スリランカのサラシア属植物であるSalacia reticulataの葉および幹の水抽出物について,その抗酸化作用を検討した.鉄ニトリロ三酢酸(Fe-NTA)を投与したマウスの血漿,肝臓,あるいは腎臓中の過酸化脂質レベルや肝障害マーカーは,対照マウスに比較して増加した.サラシアの葉および幹の抽出物を,100,200,400 mg/kg体重の投与量で経口で前投与したところ,Fe-NTA投与マウスにおける過酸化脂質レベルや肝障害マーカーの上昇は,投与量依存的に抑制された.Fe-NTA投与マウスの血漿抗酸化能の低下も,サラシアの抽出物の投与で抑制された.in vitroでの実験から,サラシア抽出物中の既知のポリフェノール成分がその抗酸化能の一部に関与しているものと思われたが,他の有効成分の存在も予想された.この研究の結果は,S. reticulataの葉および幹の抽出物が,酸化ストレスに誘発される疾病の予防に有効な食品素材であることを示唆している.
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