日系ICTサービス企業においては,顧客およびベンダの国際化に伴い,異文化対応上のプロジェクト課題が増えている.これに伴いプロジェクトマネジャー(PM)のマネジメント対象における,各ステークホルダの文化間の乖離解消対策の必要性が増してきた.当論文では日系ICT企業における,多国間システム・インテグレーション(SI)プロジェクト遂行のための「セミグローバルデリバリモデル」に代表されるプロジェクトマネジメント実施法例や,知識ベースの継続的蓄積・関係者間共有活動例の紹介を通じて,国際プロジェクトにおける各地域やコミュニティ毎の文化的・価値観的視点を持つことの重要性を提示する.
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