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  • 第3報Pseudomonas aeruginosaを対象とした成績
    出口 浩一, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 田中 節子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1996年 49 巻 5 号 509-516
    発行日: 1996/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年に検出したPseudomonas aeruginosaを対象とし,Isepamicin(ISP)とβ-ラクタム系薬剤との試験管内抗菌併用効果を検討して, 以下の結果を得た。
    1. P. aeruginosaに対するISP+Piperacillin, ISP+Ceftazidime, ISP+Aztreonam, ISP+Imipenem, 及びISP+Panipenemいずれの組み合わせにおいても併用による強い抗菌力の増強が認められた。
    2. 上記いずれの組み合わせにおいても, 既報と同様にISPの濃度依存的に最小発育阻止濃度 (MIC) が低下しており, 更にISPのsub-MIC濃度存在下においても強い抗菌力の増強が示唆された。
    3. 併用により, MIC90が低下するのに必要なISPの濃度は4~8μg/mlであった。抗菌併用効果は, ISP感性株においてはβ-Lactams耐性株に対しても強く生じていた。
    4. P. aeruginosaに対するISP+Penicillins, ISP+Cephems, ISP+Monobactams, ISP+Carbapenemsの併用は, いずれにおいても拮抗作用は無く, 抗菌スペクトルの拡大と相乗を含む抗菌力の増強が認められた。
    以上の結果から,ISPの1回400mg投与が可能なことが, 更にISPのsub-MIC濃度存在下における効果には,ISPの多剤耐性株に対する強い抗菌活性が有利に対応できると考えられた。更に, 第1報から第3報までにおけるすべての結果,すなわちstaphylococcus aureus, Enterobacteriaceae, P. aeruginosaに認められた抗菌力の増強は, ISPのsub-MIC濃度存在下においても生じていたことから, 臨床的有用性が考えられた。
  • II. ArbekacinとMinocyclineとの併用効果
    出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 鈴木 香苗, 深山 成美, 石原 理加
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1993年 46 巻 2 号 123-129
    発行日: 1993/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Methicillin-resistant Staphylococcus aums(MRSA) に対するCefotiam (CTM) +Arbekacin (ABK), 及びCTM+Minocycline (MINO) との抗菌併用効果の検討を行い, 以下の結論を得た。
    1. MRSAに対するCTM+ABK, 及びCTM+MINOの抗菌併用効果は, 共通してABKとMINOの臨床的に期待し得る血中持続濃度としての, 1 MIC濃度存在下においてはほぼ完壁な併用効果が, 更にABKとMINOのsubMIC濃度存在下においても併用効果が認あられたが, 拮抗を示唆する成績は無かった。
    2. CTM+ABK, CTM+MINOの抗菌併用効果が生じるのは, ABKもしくはMINOの 1 MIC又はsub MIC濃度存在下においては, 対象株の細胞質膜障害が生じるので, 細胞質膜障害が生じた状態においては, 併用薬剤の抗菌作用がそこに加わるからと考えられた。
    3. MRSAに対する抗菌併用効果は, 作用機作と作用点の異なる薬剤の組み合せにおいては不変的な併用効果が生じるが, 作用機作と作用点が競合する薬剤の組み合せにおいては拮抗が生じることがあり得るものと考えられた。
  • 第2報 Enterobacteriaceae を対象とした成績
    出口 浩一, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 田中 節子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1996年 49 巻 3 号 279-288
    発行日: 1996/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年に検出したKlebsiella pneumonia, Entmbacter, cloacae を対象とし, Isepamicin (ISP) とβ-ラクタム系薬剤との試験管内抗菌併用効果を検討して, 以下の結果を得た。
    1. K. pneumoniae に対する ISP+Cefazolin, ISP+Cefotiam, ISP+Flomoxef, E. cloacae に対する ISP+Piperacillin, ISP+Ceftazidime, ISP+Aztreonam, ISP+Imipenem 及び ISP+Panipenem いずれの組み合わせにおいても併用による強い抗菌力の増強が認められた。
    2.上記いずれの組み合わせにおいても, ISPの濃度依存的に最小発育阻止濃度 (MIC) が低下しており, 更にISPの sub-MIC濃度存在下においても強い抗菌力の増強が認められ, その併用効果は, 既報の Staphylococcus aureus に比較して強く, ISPの1/4~1/8MIC 濃度存在下においても認められた。また, β-Lactams 感性株, 耐性株のいずれに対しても同様な抗菌力の増強が認められた。
  • I. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌を対象とした成績
    出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1993年 46 巻 11 号 939-945
    発行日: 1993/11/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Methicillin-resistant Staphyloccus aureus (MRSA) に対するFlomoxef (FMOX)+Vancomycin (VCM), Latamoxef (LMOX)+VCM, Cefpirome (CPR)+VCM, 及びImipenem (IPM)+VCMとの抗菌併用効果に関する検討を行い, 以下の結果を得た。
    1. MRSAに対する抗菌併用効果は, FMOX+VCM, CPR+VCM, 及びIPM+VCMには増強効果が認められたが, LMOX+VCMのそれは弱かった。
    2. 上記のMRSAに対する抗菌併用効果の濃度依存性は, β-Lactamsには強く, VCMには弱かったことから, 我々が既報で示したMRSAに対するβ-Lactams+Aminoglycosides, 及びβ-Lactams+Tetracyclinesとは逆の作用だった。
    3. FMOX+VCM及びCPR+VCMの抗菌併用効果は, FMOXとCPR各々32~8μg/ml, IPM+VCMはIPM16~4μg/ml存在下において強く発現することが示唆されたことから, MRSA感染症に対する臨床におけるこれらの併用においては, β-Lactamsの投与量と投与間隔に留意すべきである。
    4. MRSAに対するin vitroにおける併用効果は, そこで用いられる実験系により得られるMIC値, FIC-indexなどに差異が生じ得ることを考察した。
  • III. Cefotiam及びCefuzonamとの併用効果
    出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 中根 豊, 鈴木 由美子, 鈴木 香苗, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1992年 45 巻 10 号 1305-1311
    発行日: 1992/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) に対するCefotiam (CTM) +Arbekacin (ABK), 及びCefuzonam (CZON) +ABKの抗菌併用効果を検討し, 以下の結論を得た。
    1. MRSAに対するCTM+ABK, CZON+ABK各々の組み合せにおける抗菌併用効果は, 共通してABKの臨床的に期待し得る血中濃度としての1MIC濃度存在下においては強い併用効果が認められたが, ABKのsub MIC濃度存在下におけるそれには差がありCTM+ABKは強く, CZON+ABKはやや弱い結果だった。
    2. いずれの組み合せによる濃度依存在性もCTM及びCZONには弱く, ABKには強い結果だった。これにより, そこで生じる抗菌併用効果は, ABKの抗菌活性と濃度に依存する度合いが高いことが, すでに報告した他薬剤の組み合せと同様に示唆された。
    3. MRSAに対するCTM+ABKの併用は, MRSA単独感染時における有用性が, CZON+ABKの併用は, MRSAにグラム陰性菌の重感染を伴う症例に対する有用性が考えられる。
  • 出口 浩一, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 田中 節子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次, 中根 豊, 福本 寅雄
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1996年 49 巻 2 号 175-193
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1993年に検出した臨床分離多数株を対象とし, Meropenem (MEPM) の抗菌活性を知ることをII的に, 対照薬剤を加えた最小発育阻止濃度 (MIC) を測定して以下の結果を得た。
    1.グラム陽性菌に対するMEPMの抗菌活性は, Cephems (CEPs) には勝るものの, Panipenem (PAPM) とほぼ同等, Imipenem (IPM) にはやや劣つていた。
    2.Enterobacteriaceae, Glucosenon-fermentative Gram-negative rods, 及びーBacteroides fragilis groupのいわゆる第三世代CEPsを含む多剤耐性株に対するCarbapenemsの強い抗菌活性が認められたが, 中でもこれらの菌種に対するMEPMの抗菌活性はIPMとPAPMに勝っていた。
    3.MEPMはEnterobacteriaceaeとHaemophilue influenzaeに対してはIPMとPAPMに比較してはるかに低いMIC-rangeを示したが, これらはH.influenzaeにおいて知られているMEPMのPenicillin-binding proteinsの3~5を含む幅広い結合親和性と透過性の向上, 及びβ-ラクタマーゼに対する安定性によることが示唆された。
  • 鈴木 由美子, 石原 理加, 石井 由紀子, 中澤 ありさ, 出口 浩一, 松本 好弘, 西成 千里, 中根 豊, 福本 寅雄
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1996年 49 巻 10 号 947-965
    発行日: 1996/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1992年7月-12月, 及び1995年7月-12月に,当所が全国の医療機関から収集または検出した臨床分離株を対象とし, Cefodizime(CDZM)の経年的抗菌活性を検討することを目的に, CDZMと対照薬剤の最小発育阻止濃度(MIC)を測定して,以下の結果を得た。
    1. CDZM耐性株が皆無もしくはそれにほぼ等しい菌種はStreptococcus pyogenes, Haemophilus influenzae, Citrobacter koseri, Proteus mirabilis, Neisseria gonorrhoeae であるが, Klebsiella pneumoniae にはCDZMのMIC-rangeが広がる傾向があり, 他の菌種すなわちStreptococcus pneumoniae, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalis, Escherichia coli, Citrobacter freundii, Enterobacter spp., Serratia marcescens, Proteus vulgaris, Morganella morganii, Providencia spp., Peptostreptococcus spp., Bacteroides fragilis groupにはCDZMを含むセフェム耐性株が存在した。
    2. 日常診療における感染症に関与し得る確率の高いStreptococcus spp., H. influenzae, M.(B.)catarrhalis, E. coli, Klebsiella spp., P. mirabilis, N. gonorrhoeae, Peptostreptococcus spp.の1995年検出株に対するCDZMのMIC90は0.05-3.13μg/mlであり,いわゆる市中感染症 (Community-acquired infections) に対するCDZMの有用性は失われていないものと考えられた。
    3. H. influenzae の供試株には Imipenem (IPM) 耐性株, 及びNorfloxacin(NFLX)耐性株も含まれていたが,これらIPM及びNFLX耐性株を含む1995年検出株に対するCDZMのMICrange は≤0.025-0.1μg/ml, MIC90は0.05μg/mlであるから,CarbapenemsやNew quinolones 耐性 H. influenzae にもCDZMが強い抗菌活性を発揮し得ることが示唆された。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 鈴木 香苗, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1994年 47 巻 6 号 693-700
    発行日: 1994/06/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    臨床分離Methicillin-resistant Staphylococcus aureus(MRSA)に対する各種抗生物質とArbekacin (ABK)の抗菌併用効果を検討した。ABKとの併用薬剤はFosfomycin(FOM), Cephems (CEPs)5薬剤, Penicillin(PCs)2薬剤, 及びImipenem(IPM)の合計9薬剤とし, MRSA多数株に対する上記薬剤の組み合わせによる, 各株の増殖能を微量液体希釈法にて測定し, 50%又は90%発育阻止濃度(MIC50, MIC90)を求め, 併用効果を解析した。
    1. 9薬剤+ABKいずれの併用においても, 拮抗の結果は認められなかった。
    2. いずれの併用においても, 共通してABKの低濃度でABKの容量依存的に発育株数が低下した。
    3.9薬剤に対して大部分の株は耐性であったが, ABKのSub-MIC50濃度存在下において併用効果が認められた。MIC50でFIC-indexを求めると0.5~1の間にあり, 多くの組み合わせにおいては相加効果と考えられた。その効果はAmpicillin(ABPC)が最も高く(0.516), 次いでCefotiam(CTM)とCefuzonam(CZON)であった(0.53)。更に, ABKO. 5μg/mlの存在下でABPCO. 5μg/ml, CTMとCZON2μg/mlが50%以上の供試株の発育を阻止した。
  • 第1報Staphylococcus aureus を対象とした成績
    出口 浩一, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 田中 節子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1996年 49 巻 2 号 194-202
    発行日: 1996/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年に検出したStaphylococcus aureus を対象にしてIsepamicin (ISP) とβ-ラクタム系薬剤との試験管内抗菌併用効果を検討することを目的に, 各々単独と複数の組み合わせによる最小発育阻止濃度 (MIC) を測定して, 以下の結果を得た。
    1. Methicillin (DMPPC)-susceptible S. aureus (MSSA) に対するISP+Cefazolin (CEZ), ISP+Cefotiam (CTM), ISP+Flomoxef (FMOX) のいずれにおいてもISPの濃度依存的にMICが低下していたが, ISPのsub-MIC濃度 (1/2~1/4MIC濃度) 存在下においても併用効果が認あられた。
    2. DMPPC-resistant S. aureus (MRSA) に対するISP+CEZ, ISP+CTM, ISP+FMOX, ISP+Imipenem, ISP+Panipenemのいずれの結果も, MSSAと同様にISPの濃度依存的にMICが低下していたが, ISPのsub-MIC濃度存在下においても併用効果が認められた。その併用効果は, ISP4~16μg/ml存在下におけるMIC50又はMIC90の低下で示された。
    3.上記の結果は, ISP400mg単回投与時の血中Cmax20μg/mlを超えていることから, MRSA感染症に対するISP+β-Lactamsの臨床的有用性が示唆された。
  • I. ImipenemとVancomycinとの併用効果
    出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 鈴木 香苗, 深山 成美, 石原 理加
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1993年 46 巻 2 号 115-122
    発行日: 1993/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Methicinin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) に対するCefotiam (CTM) +lmipenem (IPM), 及びCTM+Vancomycin (VCM) との抗菌併用効果の検討を行い, 以下の結論を得た。
    1. MRSAに対するCTM+IPMの抗菌併用効果は, 対象株の違いにより差が生じることが示唆された。すなわち, そこにおけるFractional inhibitory concentration index (FIC index) は≤0.5~2.0に幅広く分布していたが, IPM単独のMIC値≤8μg/mlを示す株に対するFICindexは≥0.5と, 同じくMIC値≥128μg/mlを示す株はFICindex>2.0との高い相関を示した。これにより, FICindex≤0.5を示す株はPenicmin-binding protein 2' (PBP-2') の新生株, 同じく>0.5~≤2,0を示したのはPBP-2'を増産している株, 同じく2.0を示すのはPBP-2'とPBP-m2も増産している株であると考えられたが, FIC index2.0は両薬剤の作用機作と作用点が部分的に競合することによって生じる可能性も否定できない。
    上記のことから, MRSAに対するCTM+IPMの抗菌併用効果が期待できるのは, IPM単独のMIC値≤8μg/mlを示すMRSAであること, 及び両薬剤の作用点の違いによる併用効果への過信は避けるべきであると考えられた。
    2. MRSAに対するCTM+VCMの成績からは, 両薬剤の抗菌併用効果を示唆する結果は得られなかった。これは, 両薬剤の作用機作と作用点が部分的に競合するためと考えられた。更に, 両薬剤の作用機作が競合することが否定できないとすると, そこには拮抗が生じることもあり得ることから, MRSA感染症に対するCTMを含あたβ-LactamsとVCMの併用には慎重であることが望ましい。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次, 田中 節子, 中根 豊, 福本 寅雄
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1994年 47 巻 2 号 143-160
    発行日: 1994/02/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1992年9月以降に検出した多剤耐性臨床分離株を対象とし, Cefpirome (CPR) の抗菌活性を知ることを目的に対照薬剤を加えて最小発育阻止濃度 (MIC) を測定して, 以下の結果を得た。
    1. Methicmin-resistant Staphylococcus spp., Enterococcus faecalis, 更にBenzylpenicillin-insensitive or resistant Streptococcus pneumoniaeに示されたCPRの抗菌活性からは, グラム陽性菌に対するCPRの抗菌スペクトルの拡大と抗菌力の増強が認められた。そして, CPRは既存のいわゆる第四世代セフェム系薬剤の中においては,「グラム陽性菌に強い特徴」が示唆された。
    2. いわゆる第三世代セフェム耐性のFamily Entcrobactenaceaeに対するCPRの強い抗菌活性が認められたが, これらはCPRのβ-ラクタマーゼに対する安定性と結合親和性の低下によるものと考えられた。
    3. Pseudomonas aeruginosaを含むブドウ糖非発酵グラム陰性桿菌に対するCPRの抗菌スペクトルの拡大が認められたが, これらはCPRのPenicillin-binding proteinsに対する幅広い結合親和性と透過性の向上によることが示唆された。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次, 田中 節子, 中根 豊
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1995年 48 巻 3 号 421-426
    発行日: 1995/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    近年に検出した臨床分離多数株のβ-ラクタマーゼ産生性を検討して, 以下の結果を得た。
    1. Staphylococcus spp. 5菌種のβ-ラクタマーゼ産生性は, Penicillinase産生を示唆する株が90%程度, Haemophilus influenzaeのそれは“High producer”産生株を含む株が23.0%, そしてMoraxella subgenus Branhamella catarrhalisは“High producer”産生株を含む株が100.0%だった。
    2. Enterobacteriaceae及びBacteroides fragilisg roupのβ-ラクタマーゼ産生性は“High producer”産生株の割合が高かった。
    3. Glucose non-fermentative Gram-negative rodsのβ-ラクタマーゼ産生性には菌種間の差が認められたが,“High producer”産生株が高い割合を示す菌種が一部に認められた。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次, 田中 節子, 中根 豊, 福本 寅雄
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1994年 47 巻 8 号 1053-1064
    発行日: 1994/08/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1993年に検出した臨床分離グラム陰性桿菌多数株に対するIsepamicin (ISP) の抗菌活性を知る目的で, 他のAminoglycoside系抗生物質 (AGs) などを対照にして最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, 以下の結果を得た。
    1. Escherichia coli, Citrobacter diversus, Klebsiella spp., Enterobacter spp., Proteus mirabilisのISP耐性株は認められなかった。
    2. Citrobacter freundii, Serratia spp., Proteus vulgaris, Morganella morganii, Providencia spp., 及びPseudomonas aeruginosaにはISP耐性株が認められていたが, いずれの菌種においてもISP耐性株の割合は, 他のAGsのそれに比較して低かった。
    3. 我が国におけるISP開発試験時 (1980年代) に集計されたISPの抗菌活性に関する報告と, 今回我々が示した結果を比較したMIC90値はほぼ同等であり, ISP耐性菌の経年的変動は認められなかった。
    4. 現状においての我が国では, 臨床分離グラム陰性桿菌の多剤耐性が増加しているが, 今回我々が示した結果からは, 多剤耐性グラム陰性桿菌にもISPは強い抗菌力を発揮し得ることが示唆された。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次, 田中 節子, 中根 豊, 福本 寅雄
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1994年 47 巻 12 号 1753-1761
    発行日: 1994/12/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1994年1月~3月に, 市中の気道系感染症患者から分離した臨床分離株を対象に, Cefetamet (CEMT) の抗菌活性を他の主なβ-ラクタム系経口抗菌薬剤を加えて検討し, 以下の結論を得た。
    1. Streptococcus pyogenes, Streptococcus pneumoniae, そしてHaemophilus influenzae, すなわち市中の気道系感染症におけるこれら「三大起炎菌」に対するCEMTの強い抗菌活性が今回の検討においては認あられたが, Benzylpenicillin (PCG)-insensitive S. pneumoniae (PISP), 及びPCG-resistant S. pneumoniae (PRSP) に対するCEMTの抗菌活性は, 一部の対照薬剤の抗菌活性に比較してやや劣っていた。
    2.Moraxella subgenus Brangamella catarrhalisKlebsiella pneumoniaeに対するCEMTの抗菌活性には, 経年的な変動が認められなかった。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 鈴木 香苗, 深山 成美, 石原 理加
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1993年 46 巻 3 号 234-241
    発行日: 1993/03/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1990~1991年に分離したMethicillin-resistant Staphylococcus aureus200株に対するArbekacin (ABK) の抗菌活性を知ることを目的に, 合計15抗菌性物質の最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, 合せて供試株由来別のコアグラーゼ型の成績をまとめて以下の結論を得た。
    1. 200株のコアグラーゼ型はII型635%, IV型18.5%, VII型11.0%, その他7.0%であつたが, II型は呼吸器系由来株, IV型は外科系由来株に高い割合であり, 近年における諸家の報告及び自験例の報告とほぼ同等だった。
    2. すべてのコアグラーゼ型をまとめた200株に対するMethicillin, Cephalosporins 6薬剤, Imipenem, Fosfomycin (FOM), Gentamicin, Tobramycin, そしてClindamycinのMIC50は50~>100μg/mlの高い値を示していたが, ABK, Minocycline (MINO), Vancomycin (VCM) のMIC50・MIC90はABK 0.78μg/m4l・3.13μg/ml, MINO 0.39μg/ml・50μg/ml, VCM 0.78μg/ml・1.56μg/mlだつた。
    3. コアグラーゼIV型株に対するABKのMIC90は, 12.5μg/mlとやや高い値を示していた。しかし, ABKに6.25~12.5μg/mlのMIC値を示す株は1986年, 更に1988~1989年分離株を対象とした自験例にも存在していたことから, 今回の検討で認められたABKに比較的高いMIC値を示したこれらの株が, ABKの使用によつて出現したのかは今後の検討課題と考えられた。
    4. 現状において我が国で伝播しているMRSAの大部分は, 多剤耐性化が加速していること, 更にβ-Lactamsには益々高度耐性化していることが示唆されたが, ABKはそうした株にも強い抗菌活性を示した。そして, ABKのMRSAに対するβ-LactamsやFOMとの強い抗菌併用効果が報告されていることから, ABKはMRSA感染症に対する有用性が期待できる数少ない, 貴重なアミノ配糖体系抗生物質である。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次, 田中 節子, 中根 豊, 福本 寅雄
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1994年 47 巻 10 号 1369-1378
    発行日: 1994/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1993年11月~1994年2月に, 当所において検出した外来患者由来新鮮臨床分離株に対する Cefditoren (CDTR) の抗菌活性を知る目的で, 対照薬剤を加えた最小発育阻止濃度 (MiC) を測定して, 以下の結果を得た。
    1. Staphylococcus aureus subsp. aureus, Streptococcus pyogenes. Streptococcus pneumoniaeに対するCDTRの強い抗菌活性が認められた。なかでもBenzylpenicillin-insensitiveorresistant S. pneumoniaeに対するCDTRのMiCは, 対照薬剤も含あて最も低い方に分布していた。
    2. Haemophilus influenzae. Momxella subgenus Branhamella catazrhalis, Escherichia coli. k. lebsiella spp. に対するCDTRの抗菌活性は強く, CEPs耐性E. coliに対するCDTRのMICは大部分の対照薬剤に比較して低い方に分布していた。
    3. 上記に該当する菌種はCommunity-aquired infectionにおける主な起炎菌であることから, CDTRは外来を受診する感染症に対する有用性が期待できる。
  • 出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1993年 46 巻 9 号 794-800
    発行日: 1993/09/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1992年に検出した小児由来Methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) を対象にして, Arbekacin (ABK) の抗菌活性を知ることを目的にABKを含む合計8薬剤の最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, 合せて供試株のコアグラーゼ型の検討を行い, 以下の結果を得た。
    1. 供試78株のコアグラーゼ型はII型84.6%, IV型12.8%, VII型2.6%であり, 由来別の大きな差は認められなかつた。
    2. 肺炎症状を伴うと推定された気道由来42株, 及び敗血症が推定された血液由来36株に対するABKのMIC90は, 前者に対しては1.56μg/ml, 後者に対しては3.13μg/ml, そして両者を合せた78株に対するABKのMIC90は1.56μg/mlであり, Vancomycinと同等だつた。
    3. 供試株の多くはCefmetazole (CMZ), Imipenem (IPM), Fosfomycin (FOM), Minocycline にも耐性な多剤耐性を示していた。そして, 血液由来株には多剤耐性であり, CMZ, IPMにも高度耐性の占ある割合がより高い傾向だつたが, そうした株にもABKは数年前と同様の強い抗菌活性を示していた。
    4. ABKは近年に検出された小児由来MRSAにも強い抗菌活性を示すが, ABKは更に, MRSAに対するβ-LactamsやFOMとの強い併用効果を示すことから, 小児のMRSA感染症に対する臨床的な有用性が期待できる。
  • . Ampicillinとの併用効果
    出口 浩一, 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 鈴木 香苗, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1993年 46 巻 1 号 8-17
    発行日: 1993/01/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) に対するAmpicillin (ABPC) 十Arbekacin (ABK) の抗菌併用効果を検討し, 以下の結論を得た。
    1. MRSAに対するABPC+ABKのFIC index ≤ 05の割合は48. 7%であり, 既報の8薬剤+ABKのいずれにも勝る抗菌併用効果を示した。
    2. MRSAに対するABPC+ABKの抗菌併用効果が他の組み合せに勝るのは, MRSAのPenicillin-binding protein 3に対するABPCの強い結合親和性と, 供試株にはβ-ラクタマーゼ非産生もしくは低産生株の割合が高いことにより, ABPCの抗菌活性が低ドする度合いが低く, 併用時におけるABPCの持ち得る抗菌力が発揮されたからと考えられた。
    3. MRSAに対する抗菌併用効果の強弱は, MRSAに抗菌力を発揮する薬剤本体のsub MIC濃度存在下における効果がポイントになり得ることが示唆された。
  • IV. Cefmetazole及びFlomoxefとの併用効果
    出口 浩一, 横出 のぞみ, 古口 昌美, 中根 豊, 鈴木 由美子, 鈴木 香苗, 深山 成美, 石原 理加, 小田 清次
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1992年 45 巻 10 号 1312-1318
    発行日: 1992/10/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    Methicillin-resistant Staphylococcus aureus (MRSA) に対するCefmetazole (CMZ) +Arbekacin (ABK), 及びFlomoxef (FMOX) +ABKの抗菌併用効果を検討し, 以下の結論を得た。
    1. MRSAに対するCMZ+ABK, FMOX+ABK各々の組み合せにおける抗菌併用効果は, 共通してABKの臨床的に期待し得る血中濃度としての1MIC濃度存在下においては強い併用効果が認められたが, ABKのsub MIC濃度存在下におけるそれには差があり, CMZ+ABKは FMOX+ABKにやや劣る結果だつた。
    2. いずれの組み合せによる濃度依存性もCMZ及びFMOXには弱く, ABKには強い結果だった。これにより, そこで生じる抗菌併用効果は, ABKの抗菌活性と濃度に依存する度合いが高いことが, すでに報告した他薬剤の組み合せと同様に示唆された。
    3. MRSAに対するABK+β-Lactamsの抗菌併用効果における強弱は, ABKのsub MIC濃度存在下における効果が重要なポイントであると考えられた。
  • 横田 のぞみ, 古口 昌美, 鈴木 由美子, 深山 成美, 石原 理加, 出口 浩一, 小田 清次, 田中 節子, 中根 豊, 福本 寅雄
    The Japanese Journal of Antibiotics
    1995年 48 巻 5 号 602-609
    発行日: 1995/05/25
    公開日: 2013/05/17
    ジャーナル フリー
    1993年10月-1994年3月に, 当所において検出した副鼻腔炎由来臨床分離株の主な菌種を対象とし, Cefmenoxime (CMX) の抗菌活性を知ることを目的に対照薬剤を加えた最小発育阻止濃度 (MIC) を測定して, 以下の結果を得た。
    1. 副鼻腔炎に関与する好気性の三大菌種, すなわちStreptececcus pneumoniae, Haemophilus influenzae, Moraxella subgenus Branhamella catarrhalisに対するCMXの強い抗菌活性が認められた。なかでも, Benzylpenicillin (PCG)-insensitive S. pneumoniae (PISP) 及びPCG-resistant S. pneumoniaeに対するCMXの抗菌活性はAmpicillin (ABPC) に勝ること, 更にβ-ラクタマーゼ産生H. influenzaeM.(B.) catarrhalisに対するCMXの強い抗菌活性が示唆された。
    2. 慢性副鼻腔炎や歯性上顎洞炎に関与する微好気性グラム陽性菌としてのStreptecoccus constellatus, Streptococcus intermedius, Gemella morbillorum, 更に嫌気性のPeptostreptococcus spp.に対するCMXの抗菌活性は, 大部分の対照薬剤に比較して強かった。
    3. 対象とした副鼻腔炎由来株に対するCMXの菌種別MIC90は≤0.025-0.39μg/mlであり, この値は「1%CMX鼻科用剤」をネブライザーで使用した場合の, 上顎洞粘膜の移行濃度をはるかに越えていたことから, CMX鼻科用剤によるネブライザー療法においては, 主な対象菌種に対するAbove the MICの条件を満たすことが示唆された。
    Cefmenoxime (CMX) は, 武田薬品工業株式会社中央研究所で合成された注射用セフェム系抗生物質であるが, 1983年には注射剤が, 1987年以降からは耳用液と点眼液が一般臨床で使用されている1-4)。
    我々は既に, CMX耳用液に関する臨床細菌学的検討結果を報告しているが3, 4), この度は副鼻腔炎で起炎菌となり得る新鮮副鼻腔炎由来の主な菌種を対象にして5-9), 現状におけるCMXの抗菌活性を検討した。
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