平成8年の夏渇水は, 利根川水系渡良瀬川において特に厳しい状況となった。
これまでに経験したことのない未曾有の渇水に対処するため, 農業用水では最大60%の取水制限を実施した。国営事業により築造された3頭首工を管理する各土地改良区連合は取水制限が解除されるまでの暑く長い47日間を徹底した「番水」により乗り切ることができた。
「番水」の実施方法は, 各々の地域の特性を発揮するとともに身を持って異常渇水に対応するための農業用水, 農業用水利施設のとるべき方策を再確認することとなった。
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