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クエリ検索: "風来坊" アルバム
2件中 1-2の結果を表示しています
  • 高田 俊二
    日本写真学会誌
    2020年 83 巻 3 号 252-260
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/11/02
    ジャーナル フリー

    歴史写真はその現場の姿を後世にまで正確に伝えるが,当時の人が抱いていた関心事や現場を訪れた人の印象まで伝えるのは難しい.1863 年外国人居留地横浜に写真スタジオを開設し,スイス使節団あるいはオランダ領事に随行して江戸を訪れた英国人写真家フリーチェ・ベアトは,江戸界隈の写真を数多く残している.そして古代都市トロイヤを1871年に発見したハインリッヒ・シュリーマンは,それに先立つ1865年に世界漫遊の中で一ヶ月間日本に滞在した.彼は米国代理公使の招待で5日間横浜から江戸への小旅行を行い,その記録を彼の旅行記に収めた.本報では,ベアト写真とシュリーマン旅行記を重ね合せ,①外国人の殺害現場,②愛宕山のパノラマ風景,③浅草観音寺,④王子の茶屋の4つの場所で,当時の外国人の関心事と印象を考察してみた.

  • 泰平ムードの中で
    宮田 章
    放送研究と調査
    2022年 72 巻 10 号 38-67
    発行日: 2022/10/01
    公開日: 2022/11/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    テレビドキュメンタリーの制作技法は、それが制作・放送されていた時代の支配的思潮の影響を色濃く受ける。日本の戦後史の大きな曲がり角であった「60年安保」の前後で、当時放送されていたNHKのテレビドキュメンタリー『日本の素顔』(1957~64)の制作技法は大きな変化を見せている。高度経済成長が進行する中で、あるべき社会、あるべき国家の姿を多くの人が真剣に論じあった59~60年の時期の『日本の素顔』は、『奇病のかげに』(59.11.29)、『臨時労働者』(60.12.4)といった経済成長がもたらす矛盾を鋭く衝いたルポルタージュや調査報道の力作を多数輩出した。しかし安保闘争が終息し、なお続く経済成長の中で「所得倍増」の掛け声が現実味を帯びてくると、人々は社会や政治についての主体的な関心を急速に失っていく。「暗い話」は抜きにして、経済成長によってもたらされる豊かさと便利さを私的に享受しようとする気分が支配的になってゆく。1961年度に放送された『日本の素顔』の各回は、現状を大枠で肯定しながら、経済成長によって「近代化」する社会の諸相を常識的な見地から紹介する情報番組という性格を増している。
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