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クエリ検索: "黒井勇"
3件中 1-3の結果を表示しています
  • 髙宮 優実
    ことば
    2021年 42 巻 90-107
    発行日: 2021/12/31
    公開日: 2021/12/31
    ジャーナル フリー

    近年、多様性の進む日本において、「ブラック企業」という語は差別語なのではないかという議論がなされている。アメリカで日本語を学ぶ大学生134名に、2年間にわたり、このテーマに関連した多数の新聞記事や動画を紹介し、その後、学習システム上のディスカッションボード(電子掲示板)を使用して学習者同士が議論する場を設けた。そのディスカッションボードで行われた学習者同士の議論を分析した結果、この語は差別語ではなく使い続けることに問題がないという学習者が51%、問題であるという学習者が28%、どちらとも言えないという学習者が21%いて、立場が分かれることがわかった。また、どの立場の学習者からも、変更するとしたらどのような語が考えられるかという代替案が提示されていた。投稿の分析からは、いずれの立場の学習者も、他者の意見を肯定しつつ自分の立場を表明しており、それが外国語教育の目的である相互コミュニケーション能力の獲得につながる第三次社会化の過程となっていることが確認された。

  • 田中 洋子
    社会政策
    2015年 6 巻 3 号 57-67
    発行日: 2015/03/30
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル フリー
    若年労働力の酷使は,歴史的に繰り返し見られた現象であるが,2000年代後半以降の日本で広がっている,若者を使いつぶし,使い捨てるような,いわゆる「ブラック企業」問題は,その背景として新しい歴史的特質を持っていると考えられる。長時間労働など全人的な会社への貢献を,長期的生活保障の見返りとして受容することで形成されてきた戦後の日本的雇用関係は,個人や家族生活の重視のために長労働時間を根本的に見直す機会を逸する中,新自由主義と規制緩和のもとで,長期的生活保障部分が弱化する一方,長時間労働や業績への貢献は容赦なく強化されるという「ブラック」度を上昇させた。本稿では特に「ブラック企業」が飲食業・小売業などの対人サービス業で多く見られることに注目し,日本的雇用関係の中心になってきた製造業とサービス産業の技能形成・人材育成制度の相違について考察する。20代前後の若者の4〜7割の入職先が飲食業・小売業であることを確認した上で,製造業で求められてきた長期的な技能形成が,サービス産業では(1)入職後すぐにスタッフ・店長として働く速成労働力に変化したこと,それに伴い,(2)技能の管理よりも,やりがいや夢の実現を通じた業績向上という動機づけ管理へと変化したことを論じる。最後に,こうした産業で若者を使いつぶさせないためには,幅広い社会的ネットワークの形成を通じて,技能形成や動機づけの有無と切り離した形での基礎的な労働条件の法的・社会的規制が必要であると論じる。
  • 今野 晴貴
    労務理論学会誌
    2015年 24 巻 59-69
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/05/04
    ジャーナル フリー
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