目的:大学生を対象に野菜料理摂取皿数と関連する経済状況,食習慣,外食・中食における野菜料理選択に対する食意識について居住形態別に検討すること.
研究デザイン:横断研究
方法:兵庫県内の1大学に通う大学生1~4年次男女を対象にGoogleフォームを用いた自記式質問紙調査を行った.調査では野菜料理摂取皿数と属性,経済状況,食習慣,外食・中食における野菜料理選択に対する食意識について調査した.野菜料理摂取皿数によって対象者を2群(1日3皿以上/未満)に分け,属性,経済状況,食習慣及び外食・中食における野菜料理選択に対する食意識との関連についてχ2検定,二項ロジスティック回帰分析を行った.
結果:属性で調整した結果,主食・主菜・副菜の揃った食事の頻度が高い,外食で野菜小鉢を選択,中食で野菜小鉢を選択する一人暮らしの大学生では野菜料理摂取皿数が3皿以上のオッズ比が有意に高かった.家族と同居する大学生では朝食に米飯を食べる頻度が高い,主食同士を組み合わせた食事の頻度が低い大学生において野菜料理摂取皿数が3皿以上のオッズ比が有意に低かった.野菜料理摂取皿数が3皿以上のオッズ比が有意に高かったのは夕食に米飯を食べる頻度が高いことであった.
結論:本研究で検討した食習慣や食意識のうちの一部と野菜料理摂取皿数が関連することが明らかとなった.また,関連する食習慣や食意識は居住形態により異なることが示された.
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