MRAngiographyは,従来のX線血管撮影法にはない多くの利点を備えた,新しい血管撮影法として臨床応用が進められている。X線被爆がなく造影剤も不要なので極めて非侵襲的であり,検査時間も大変短く,また撮影データから任意の投影画像を再構成して立体的な観察が出来る。現在我々は血管病変を伴う頭頸部疾患に対し,適宜MRAngiographyを施行しており,現在までの経験をもとに,その有用性と問題点につき検討を加えて報告した。頭頸部外科領域においては,腫瘍と周囲血管との3次元的な位置関係,血管の狭窄や走行異常・壁浸潤の有無などを把握,またはスクリーニングする上で,大変有用であると考えられた。
抄録全体を表示