日本放射線技術学会雑誌
日本放射線技術学会では,学術雑誌として毎月1冊(年12冊)の「日本放射線技術学会雑誌」を発行しています.この雑誌は,放射線技術学に関する研究成果としての原著論文や臨床技術論文などの学術論文の他,教育講座や基礎講座などを連載しており,最新の臨床放射線技術を第一線の研究者・実務者によりわかりやすく解説しています.放射線技術学の研究者・実務者必携の学術雑誌です.
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収録数 47,765本
(更新日 2018/05/23)
Online ISSN : 1881-4883
Print ISSN : 0369-4305
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平成29年度 瀬木賞 受賞論文
73 巻 (2017) 5 号 p. 372-381
CT によるray-summation 画像の画質と臨床的有用性―Digital radiography との比較― もっと読む
編集者のコメント

本論文は,X 線CT の三次元的画像処理技術の一つであるray-summation(raysum)画像に焦点を当てた研究である.Raysum 画像は古くから臨床現場で利用可能であるが,ボリュームデータを用いた画像処理が日常的に普及した今日においても,ほとんど利用されていない.著者らは,ボリュームデータのピクセルごとのCT 値を相対X 線強度値に変換しつつ,空間周波数処理を用いた解像特性の調整によって,digital radiography(DR)と類似したraysum 画像を作成した.CT とDR では検出器の開口径が大きく異なるため,modulation transfer function のリミット周波数はDRに遠く及ばないことはいうまでもないが,臨床画像を用いた放射線科医による視覚評価では,骨折の検出などにおいてraysum 画像が優れた結果を示した.著者らが示した結果は,臨床において大きなポテンシャルを秘めている.例えば,三次救急における初期
診療においては,通常のCT 画像とraysum 画像を提供することにより,一般撮影の代替が可能となり,検査時間短縮や医療安全の向上など,臨床的効果の高い画像情報を提供することが可能となる.本論文は,放射線技術を臨床活用するための明確な背景と目的,技術的アプローチ,更には臨床画像評価が順序よく論理的に展開していること,論文記述が秀逸であることなどが編集委員会で高く評価された.以上より,本論文が今年度の瀬木賞に相応しいと考える.

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