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クエリ検索: "1955年の政治"
4件中 1-4の結果を表示しています
  • ―「革新」・「保守」・「改革」をめぐって
    大井 赤亥
    年報政治学
    2020年 71 巻 1 号 1_106-1_127
    発行日: 2020年
    公開日: 2021/06/16
    ジャーナル フリー

    冷戦終焉に伴う 「革新」 の一方的衰退をへて、1990年代以降の日本政治は、コンセンサス型意思決定によって利益配分を担ってきた 「守旧保守」 と、強いリーダーシップによって行政機構の縮小再編成を断行する 「改革保守」 との対立軸へと変容した。ここにおいて支配的趨勢となったのは 「改革保守」 であり、「改革」 が 「革新」 を代替して現状打開のための結集軸を担うようになった。

     親社会主義と憲法9条を旗印とした 「革新」 と、規制緩和や民営化と日米同盟を基軸とする 「改革」 とは似て非なるものである。55年体制下において 「革新」 が左から自民党政治を攻撃したとすれば、ポスト冷戦下においては 「改革」 が自民党政治を右から解体しようとしたのであり、その方向性において二つのシンボルの出所は真逆であった。

     しかしながら、「革新」 と 「改革」 とは、いずれも官僚主導や自民党の利益配分政治を否定する点において類似してもきた。二つのシンボルはいずれも現状変革の結集軸となり、ある種の等価物として機能してきたのである。

     本稿はそのような 「革新」 と 「改革」 の意図せざる共振と 「改革」 が孕んだ二面性を考察するものである。

  • 「安倍一強」の源流
    吉田  徹
    連合総研レポートDIO
    2023年 32 巻 2 号 14-
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/08/09
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 戦後50年
    蓮池 穣
    現代社会学研究
    1997年 10 巻 83-98
    発行日: 1997/06/30
    公開日: 2010/07/30
    ジャーナル フリー
    戦後の北海道民の投票行動は,国政選挙についてみても,全国の平均値から大きくずれていた。自民党と社会党への投票がほぼ拮抗し,さらにこの二政党への投票が,全投票のなかできわめて大きな割合を占めていた。特に社会党の得票率では,1958年以降全国的に大きく下降したのに対し,北海道での下降は目立つほどのものではなかった。このため北海道は,「最後の社会党王国」ともいわれた。
    北海道に在住する大学関係者による投票行動調査は,1953年から断続的ながら続けられてきた。これらの調査では,それぞれ大なり小なりに,なぜ北海道が「社会党王国」であり続けているのかが,問題関心として共有されてきたといえる。1970年以降,コンピュータの利用も含めての調査技術の発達に加え,本州各地域での調査も活発に行われるようになり,「北海道の特殊性」もかなり具体的に検証が可能になったといえる。
    この課題のためには,自民,社会両党の支持者の政治的意見,所属団体,投票政党とその変動,支持の強さ,生活満足度,拒否政党などについて,多面的かつ継続的な調査・分析が必要であった。また,調査結果の解釈では,論者によって異なるところもあろう。筆者は,この「北海道の特異性」を,北海道における政党と政党支持者のかかわりのゆるさ(ルーズなかかわり)から説明した。これは,北海道における社会関係の特性ともかかわっていよう。
  • 周 俊
    アジア経済
    2022年 63 巻 4 号 2-32
    発行日: 2022/12/15
    公開日: 2022/12/26
    ジャーナル フリー HTML

    広義には調査研究に位置づけられる中央指導者による地方視察は,中国政治を理解する重要なポイントである。本稿は歴史学的アプローチとGISによる可視化の手法を用いて,これまで光が当てられてこなかった毛沢東などの中央指導者による視察の行動様式,諸機能の実態,及び政策過程における視察の意義を考察する。指導者の視察は国内外向けの宣伝材料に転じて宣伝機能を発揮した場合があるものの,その基本的な機能は情報収集であると思われる。しかし,それは往々にして空間的な「壁」と官僚制の「壁」によって阻まれ,「特殊な者」としての毛沢東でさえも例外ではなかった。1955年農業集団化の問題の考察を通じて,視察は末端の実態を客観的に認知する方法というよりも,むしろ,毛沢東が自らの正当性を裏づけるための道具であることが明らかになった。つまり,毛沢東が視察を利用して自らの主張に見合う証拠を探し,政策決定の主導権を握ろうとする構図が看取できる。

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