干害発生地においての,年輪の成長特性,林分内における枯死木と生存木の成長の違い,枯死した年を明らかにするために,生存木3本と枯死木9本の年輪を解析し,調査地内に等高線に沿って4本のラインを設定して,立木の状態と胸高直径を調べて林分構造の調査を行った。生存木の年輪を調べた結果,1992,1993年に比べて1994,1995年の直径成長は悪く,各年の成長量の増減は夏季降水量と対応しているようである。生存木と枯死木の年輪を照合した結果,9本の内8本が1994年に,1本が1995年に枯死したと推定した。生存木196本,梢端枯死木27本,枯死木219本の胸高直径を調査し,それぞれ平均と分散は,8.8cm, 1.9, 7.5cm, 1.8, 6.4cm, 1.8であった。1993年時点での生存木と枯死木の直径を推定した結果,枯死木の方がやや成長が劣っていたようである。
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