電着法による酸化亜鉛または酸化亜鉛に種々の物質を添加した系の光導電性(電着電流特性)は,一般的には電着面照射と裏面照射では特性が異なる。しかし, 電着銀量はいずれの場合でも光電流に対し1次であり, その電着効率は9 8 %であった。光電流( 電着電流) の“ 立ち上り” がn=n0tanh[(FR)1/2t]に従い, 光照射中止後の光電流の減衰( 回復特性)が
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次過程
に従うことから,これらの系の光導電性は主に表面酸素の吸着および脱離に支配されるが,この吸着および脱離は添加物質によって影響されると思われる。光電流の光強度依存性はj=α ×Iβ(α,β は定数)であった。酸化亜鉛の光電流の諸特性は, 添加物質種によって著しく異なる。これは, 表面酸素の吸着および脱離に影響を及ぼしているばかりでなく,電子に対する捕獲断面積あるいは易動度にも影響しているものと思われる。
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