症例:39歳,男性.
現病歴:小学生時より動悸発作を自覚.WPW症候群と診断されていた.79年Ebstein奇形に対してTVSI,術後PSVTに対してPMI(AAO)を施行されている.PSVTは以後も起こっていたが,抗頻拍pacingが奏功していた.しかし,00年5月22日心房細動合併によるpseudo VTとなり電気的徐細動が行われている(他医).
9
月
6
日
Kent束に対するカテーテルアブレーションを試みるも不成功(他医),アミオダロンも無効であった.
Pseudo VT,生体弁機能不全のため外科的治療を予定し,心内膜Mappingを施行.Kent束付着部位は生体弁直下が最も疑われた.3月8日Cryoablation+TVSI施行.術中mappingにて生体弁直下にKent束伝導が認められ,生体弁を取り外した後にKent束伝導は消失していた.
術後EPSでもKent束伝導を認めなかった.
Ebstein奇形に対する生体弁移植後,生体弁直下にKent束を認めKeRt束離断に難渋した興味ある症例を経験したので報告する.
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