2017年 3 月27日,栃木県那須町において雪崩が発生し,8 名の人的被害が生じた。現地調査により雪崩の堆積区が推定されたが,走路及び発生区は明らかではない。これらを明らかにするため,災害の 6 日後に UAV と SfM-MVS 写真測量による調査を実施した。これにより,オルソモザイク画像と積雪 DSM,さらに積雪 DSM と災害前の DTM から推定積雪深を得た。この結果から,雪崩が流入した沢の最上流部には,推定積雪深が周囲より小さい領域が認められ, 発生区との関連が示唆された。また,発生区の範囲として,幅が狭く細長い形状が推定された。 さらに,UAV 写真から判読した積雪表面形態のうち,クラック状のテクスチャは,発生区の一 部を示している可能性がある。
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