局所的な高濃度な領域の画質の安定性を評価する試験としてEUREF Fourth edition-Supplementsに「局所的高濃度領域試験」が示されている.この試験は,矩形PMMAの上にLDAを模した小さいPMMAプレート(以下,小プレート)を配置し,その厚さを変化させたときの撮影条件とSNRを合わせて評価するものである.本研究では,この試験を応用し,矩形PMMAを乳房形状に近いD型PMMAファントムに置き換えて試験を行った.また,インプラントや大胸筋に模した筋肉ファントムを挿入した試験と,小プレートの胸壁端からの距離を変化させた試験を行った.ほとんどの試験で,撮影条件は小プレートの厚さが増すと増加し,変動の少ないSNRを得ることができた.しかし,筋肉ファントムの挿入面積や,小プレートの位置によっては適正な撮影条件にならず,変動の少ないSNRを得ることができなかった.
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