信頼性の技術的な検討の起源は, ドイツのV-1,
V
-
2
ロケット
からと言われ, また信頼性工学としての基礎が築かれたのは, 米国のAGREE (Advisory Group on Reliability of Electronic Equipment)の研究とその報告によってなされたと言われている.このAGREEの報告による体系的な信頼性理論を基に, 信頼度配分や頼度予測の方法が確立され, ミサイルや宇宙開発を通じ信頼性プログラムの開発と信頼性管理が開始された.さらに, 安全管理やソフトウェア開発保障が加わり, 開発ライフサイクル全ての段階に渡った信頼性・品質保証を行う統合体制へと進展し, 管理からみた信頼性も幅広い意味を持つようになった.一方, JIS Z 8115:2000では, 管理からみたディペンダビリティ(信頼性)用語として, MT1: 「信頼性・保全性管理」から, MT16: 「学習過程」までの16個の用語が定義されている.ここでは, これら16個の用語を, 管理からみた信頼性の重要な着眼点と考え, これら用語に関わる総括的な信頼性の進展について整理し, 管理からみた信頼性の意味とその変遷について考察を行ってみた.
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