1975 年 24 巻 6 号 p. 346-350
鉄鋼中微量ホウ素分析の自動化を目的とし,クルクミン直接発色吸光光度法の発色基礎条件について検討した.すなわち,空気を吹き込んで溶液を反応そう,気ほう抜き管及びフローセル中を循環し,発色反応を行わせながら吸光度を連続的に測定する自動吸光光度分析装置を用い,クルクミン直接発色吸光光度法の発色基礎条件を詳細に検討し,発色操作のプログラムを開発した.本法によれば,標準ホウ素溶液を用い0~1.5μgの範囲で直線性のよい検量線が得られた.1試料の分析所要時間は7分間で蒸留分離などの前処理を行えば,鉄鋼中ホウ素の自動分析が可能と考えられる.