分析化学
Print ISSN : 0525-1931
鋼中酸可溶性窒素自動化学分析法
鉄鋼化学分析法の自動化の研究(第9報)
小野 昭紘田口 勇松本 龍太郎
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1975 年 24 巻 6 号 p. 355-360

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抄録

鉄鋼試料中の酸可溶性窒素分析の自動化を検討した.鋼試料溶解部,蒸留部及び発色反応部から成る自動化学分析装置を試作し,各々の分析基礎条件を検討して自動分析方法を開発した.すなわち,切削鋼試料を溶解そうに吸引移送して塩酸及び過酸化水素水で加熱溶解後,蒸留そうに移送して水酸化ナトリウム溶液を加え,空気を吹き込みながら窒素成分をアンモニアとして発色反応そうに蒸留移送し,ネスラー吸光光度法によって窒素を定量する.本法によれば,切削鋼試料を試料交換器上に並べた後は,すべての操作が順次自動的に行われ,鋼中の(0.0002~0.05)%の酸可溶性窒素を1試料6分間で精度よく分析できた.

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© The Japan Society for Analytical Chemistry
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