日本消化器内視鏡学会雑誌
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下行結腸に滑入したスライディングチューブを内視鏡的に回収しえた1例
中川 禎介兒玉 達樹渡邊 嘉行鈴木 宗紀中谷 信一稲葉 博之米島 正博喜多島 聡斎藤 宣彦赤石 治山田 恭司安彦 隆一遠藤 徹草刈 幸次
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2000 年 42 巻 9 号 p. 1864-1867

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抄録

 スライディングチューブは,大腸内視鏡検査の迅速,安金施行に有用な補助器具である.しかし,思いもかけない偶発症が起こることがある.35歳の女性患者の検査で,スライディングチューブ全体が下行結腸内に滑入した.もう1本の別のスライディングチューブを挿入し,滑入したチューブと連結することで腸管を直線化し経肛門的に回収しえた.この方法は,開腹手術による回収に至る前に試みる価値のある手技と考えられる.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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