日本消化器内視鏡学会雑誌
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磁気共鳴膵胆管造影(MRCP)で診断され,内視鏡的に摘出し得た胆道内回虫迷入症の1例
澤田 武河村 攻眞田 治人原 威史兒玉 達樹嶋崎 正晃大原 裕康
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2001 年 43 巻 10 号 p. 2044-2049

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抄録
症例は53歳,女性.主訴は心窩部痛,背部痛.消化管内視鏡検査で,十二指腸球部に回虫を認めた.入院中肝胆道系酵素の上昇がみられたため,磁気共鳴膵胆管造影(MRCP)を施行,総胆管内に線状の低信号域を認め,胆道内回虫迷入症と診断した.内視鏡的逆行性胆管造影で虫体を確認後,内視鏡的乳頭バルーン拡張術を行い摘出した.MRCPで本疾患と診断された症例は本邦にないが,非侵襲的であり有用な検査法と考えられた.
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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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