日本消化器内視鏡学会雑誌
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内視鏡切除術が有効であったIntraluminal Duodenal Diverticulumの1例
能登 正浩二宮 致佐々木 省三西村 元一藤村 隆萱原 正都清水 康一太田 哲生三輪 晃一
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2003 年 45 巻 3 号 p. 261-266

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抄録

症例は32歳女性.主訴は上腹部痛と嘔吐.内視鏡検査で十二指腸の閉塞と潰瘍を認めた.低緊張性十二指腸造影で十二指腸下行部に内腔に突出する袋状陰影を認め,その周囲に薄い透明帯を呈した.十二指腸内憩室(IDD)と診断し,内視鏡的憩室切除術を施行した.合併症は認めず,閉塞症状は改善した.IDDは比較的稀な消化管奇形であり,本邦報告例は本例で45例日である.治療は内視鏡的切除術が第一選択と考えられた.

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© 社団法人日本消化器内視鏡学会
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