日本大腸肛門病学会雑誌
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臨床研究
アスコルビン酸含有ポリエチレングリコール電解質製剤を用いた大腸内視鏡検査前処置法の検討(ポリエチレングリコール電解質製剤との比較)
小篠 洋之荒木 靖三野明 俊裕岩本 一亜佐藤 郷子的野 敬子牛島 正貴山下 りさこ家守 雄大高野 正博赤木 由人
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2015 年 68 巻 1 号 p. 22-28

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抄録
目的:アスコルビン酸含有ポリエチレングリコール電解質製剤(PEG-Asc)を用いた大腸内視鏡検査前処置法の有効性や安全性,患者受容性を検証した.対象と方法:PEG-Asc群(255例)とポリエチレングリコール電解質製剤(PEG-ELS)群(237例)での比較試験を行った.結果:前処置所要時間はPEG-Asc群が129.7±55.5分,PEG-ELS群が149.2±61.5分と有意に短く(p=0.0003),腸管洗浄剤服用量もPEG-Asc群が1,786±421ml,PEG-ELS群が1,906±332mlと有意に少なかった(p=0.0005).副作用発現率および腸管洗浄度に有意差は認めなかった.受容性は前処置所要時間が短いと感じた割合がPEG-Asc群で有意に多かった.結論:PEG-Ascを用いた前処置法は有効かつ安全であり,被験者に負担の少ない前処置法として有用と思われる.
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© 2015 日本大腸肛門病学会

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