日本大腸肛門病学会雑誌
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最近5年間の教室例の大腸憩室頻度
堀江 泰夫千葉 満郎五十嵐 潔飯塚 政弘児玉 光荒川 弘道正宗 研
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キーワード: 大腸憩室, 食物繊維
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1988 年 41 巻 3 号 p. 246-251

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抄録

当科外来の最近5年間の注腸検査例1212例について大腸憩室を検討した.その結果,1)大腸憩室頻度は11.1%,男性13.4%,女性9.0%,男女比は1.49:1であった.2)大腸憩室は30歳台8.1%,40歳台8.2%,50歳台15.5%,60歳台14.7%,70歳以上11.5%で,加齢に伴い増加した.3)大腸憩室は右側結腸型74.1%,両側結腸型12,6%,左側結腸型13.3%で右側結腸型が多かったが,加齢に伴い左側結腸型の頻度が増加した.4)大腸憩室のうち散発例が62.2%と最も多く,次いで単発例28.1%,群発例9.6%の順であった,なお,右側結腸型では単発例33.0%,散発例63.0%,群発例4.0%,左側結腸型では単発例27.8%,散発例55.6%,群発例16.7%であり,前者では単発例,後者では群発例が多い傾向がみられた,5)東北,関東地区の食物繊維摂取量を算出した結果,両地区とも最近繊維摂取量は減少していたが,とくに東北地区で顕著であった.

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