Zairyo-to-Kankyo
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論文
高圧水素ガス環境におけるステンレス鋼の脆化特性
大村 朋彦小林 憲司宮原 光雄工藤 赳夫
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2006 年 55 巻 4 号 p. 139-145

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抄録

燃料電池の実用化に向けての水素の輸送・貯蔵方法の一つとして高圧水素ガスを用いる方法が挙げられる. 本研究では, 高圧水素ガスシステムで使用される材料の安全性評価を目的として, アルミニウム合金およびオーステナイト系ステンレス鋼の機械的性質を45MPaの高圧水素ガス中の低ひずみ速度引張試験 (SSRT, Slow Strain Rate Testing) により調査した. アルミニウム合金A6061-T6および安定化オーステナイト系ステンレス鋼である316L鋼は低ひずみ速度条件下 (3×10-7~3×10-6s-1) でも脆化を示さなかった. 一方, 準安定オーステナイト系ステンレス鋼である304L鋼は, ひずみ誘起マルテンサイト相の生成により水素環境中で顕著な脆化を示した. 水素環境脆化特性は, 材料中への水素吸蔵と限界応力の観点から説明された.

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© 2006 公益社団法人 腐食防食学会
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