従来のフライアッシュを主原料とした粒状材料の製造方法は,撹拌,転動などの造粒技術や溶融処理,固化材添加,高温養生などの固化技術,また固化後の粉砕,分級などの様々な方法が採られている。しかし,これらの方法は,製造工程が複雑で時間がかかるとともに,製造コストが高いなどの課題が残されていた。このような状況のなか,著者らはフライアッシュを主原料として,少量のセメント,水などを混合して一工程の短時間で撹拌・造粒する技術を開発した。本論文では,このフライアッシュを主原料とした粒状材料は,各種の物理・力学特性試験および耐久性試験ならびに現場施工試験などから自然材料である砂質土,礫質土系の地盤材料に比べて軽量であるものの,これらとほぼ同等の力学特性と施工性を有していることを明らかにした。