1983 年 34 巻 6 号 p. 323-328
1) 麦飯の官能評価より麦を混入した麦飯は米飯に比 べると外観味, 硬さなどに評価の低下が認められたが, 嗜好面からは麦の混入割合が30%まで, 麦の種類ではA押麦, B押麦が嫌われない結果となった.
2) 麦飯の官能的なテクスチュアと客観的なテクスチュアとの関連で, 味と緩和時間との間に一次の回帰式が成り立ち, 味が良いほど, 緩和時間τ1, τ2, τ3は大きくなる傾向を示した.
3) 麦飯の官能的な粘りの評価は, 麦飯の応力緩和曲線から得られた粘性と関連があり, 硬さの評価は麦飯の麦飯粒レベルの弾性と関連が認められ, いずれも一次の回帰式が成り立った.