人間工学
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ひらがな日本語コマンドシステムに関する実験的考察
動詞の位置がパフォーマンスに及ぼす影響と日本語コマンドと英語コマンドの比較
児玉 公信
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1992 年 28 巻 6 号 p. 317-327

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抄録
児玉は, コマンドの習得および処理効率に及ぼすコマンド名の有意味度の影響について報告した. 本報では, コマンド文字列内の動詞の位置がコマンドの習得および処理効率に及ぼす影響と, 日本語の有効性を検討するために英語のコマンドとの比較を行った.
ロボットをコマンドで操作するパソコンゲームをつくり, コマンド名がコマンド文字列の先頭に位置する構文 (前置形) のコマンドセットEを, また, これと同意の英語のコマンドセットFを用意した. これらをノービスユーザに与えて繰り返し解かせ, この過程で発生するタイピング情報を記録した. その結果, コマンドを入力するまでの平均リード時間 (潜時) は, 後置形コマンドセットAと比較してセットE, Fのほうが有意に短く, 処理時間も短かった. 英字はかなに比べてキーイング時間が有意に速いが, コマンド文字列全体の入力時間では, セットE, F間に有意な差はなかった.
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© 一般社団法人 日本人間工学会
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