2010 年 43 巻 9 号 p. 964-969
我々はfluorine-18-fluorodeoxyglucose and positron emission tomography(以下,FDG-PET)で陽性所見を呈した腸間膜炎症性筋線維芽細胞性腫瘍の1例を経験したので報告する.症例は78歳の男性で,腹部不快感で近医を受診した.CTにて上腸間膜に腫瘤を指摘された.FDG-PETにて高集積を認めたため,悪性腫瘍を疑い,小腸部分切除術を施行した.病理組織学的検査では腸間膜炎症性筋線維芽細胞性腫瘍と診断された.腸間膜炎症性筋線維芽細胞性腫瘍とFDG-PETに関して若干の文献的考察を加えて報告する.