園芸学会雑誌
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光照度ならびに照射時間の差異がバレイショ皮層部のクロロフィルおよびグリコアルカロイド含量に及ほす影響
小机 信行土田 廣信水野 進
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1993 年 62 巻 3 号 p. 669-673

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抄録

本実験は,光の照度および照射時間がバレイショのクロロフィル(Chl)およびグリコァルカロイド(PGA)含量に及ぼす影響を調べるとともに,市販バレイショに照射されている照度ならびに貯蔵温度の実態調査を行ったものである.
1.バレイショ皮層部のChlおよびPGAの生成量は光の照度の増大につれて増加するが,ある程度以上の照度では逆に低下することがわかった.本実験の結果から,両物質の最大生成量の照度は約8,000~12,500lxの範囲内であった.
2.光の照射時間による両物質への影響を調べたところ,15°Cで1日3時間以上,7日間の照射(3,000~3,900lx)で緑色化が観察されたが,PGAでは30分の照射でも影響することがわかった.
3.姫路市内の大型スーパー店で,バレイショ塊茎に照射されている照度ならびに貯蔵温度の実態調査を行ったところ,塊茎はかなり高い照度(2,200~8,000lx)を受けていた.また,貯蔵温度もかなり高く設定されていた(9~15°C).したがって,販売にあたっては極力光の遮光に努めるとともに,貯蔵温度を10°C以下に設定することが肝要である.

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