1992 年 17 巻 4 号 p. 283-285
ピレスロイド系殺虫剤のプラレスリンはブルーギルにおいてエステル結合解裂前にイソブテニル基末端の酸化を受け, さらにこれがタウリンと抱合して wt-acid-t-prallethrin-taurine を生成することが判明した. これの確認にはピレスロイドのキク酸エステル結合を特異的に加水分解する Arthrobacter globiformis 由来の精製酵素による反応, TLCおよびHPLCコクロマトグラフィー, さらにHPLC-MSの測定を用いた. この結果, 魚類において, エステル結合解裂前のピレスロイド系化合物のカルボン酸部に対してもタウリン抱合化が起こることが明らかとなった.