日本泌尿器科学会雑誌
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症例報告
7年間放置された尿管ステントに形成された多発結石の1例;内視鏡的砕石術時の尿管ステント牽引の有用性
奥田 英伸山中 幹基木村 俊夫竹山 政美
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2009 年 100 巻 6 号 p. 635-639

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抄録
症例は48歳男性で, 両側尿管結石に対して2001年にTULとESWLを施行した際に両側尿管ステントを留置した.左尿管ステントを抜去した後通院を自己中断した.2カ月前より右の腰痛と数回高熱を認めたため当科受診.精査にて全周性に結石形成した右尿管ステントと右尿管結石を認めた.右腎瘻造設術施行後にSilk loop techniqueを参考にして絹糸を牽引しながら経尿道的尿管砕石術を施行した.この方法ですべての尿管結石と結石の付着した尿管ステントを処理できた.
腎盂内の結石形成を伴う症例では, ステント抜去に難渋し, 様々な処置が必要となるが, この方法は非常に有用な方法である.
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© 2009 一般社団法人 日本泌尿器科学会
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