抄録
ポリビニルアルコール水溶液(PVA)またはスチレンブタジエン系ゴムラテックス(SBRL)で湿ったガラス微粒子層を用いてマイクロ波併用熱風対流乾燥実験と熱風対流乾燥実験を行い, 乾燥速度と乾き層内含高分子率分布を測定した. 比較対照のため水で湿った場合の実験も行った. 併用乾燥所要時間は対流乾燥所要時間の40-80%程度に短縮され, マイクロ波併用の効果が認められた. 併用乾燥, 対流乾燥ともに初期含水率の低下とともに乾燥速度は増加し, SBRLの乾燥速度がPVAよりも大きくなったが, 表面付近の含高分子率はSBRLで高かった. 併用乾燥では対流乾燥に比して含高分子率分布が平坦化する傾向にあり, これもマイクロ波併用の効果だろう.